今年のドラフト会議も、いろいろな驚きがありました。菰田陽生選手の単独指名に、巨人の織田翔希投手の指名。そして上位候補に挙がっていた選手が、思っていた以上に後ろの順位で呼ばれる場面もありました。
本稿では、今年のドラフトの総決算として12球団の指名を採点します。選手の特徴とそれぞれのチーム事情を踏まえて、どこが良かったのか、どのあたりが気になったのかを見ていきます。あくまでアマチュア野球とドラフトが好きな一ファンの見立てです。数年後に見返したときに「ここは見る目があった」「この選手の評価は全然違った」と振り返れるよう、恥を承知で今の評価を残しておきます。
この記事の内容は動画でも解説しています:【ドラフト2026】12球団ドラフト指名結果を辛口評価!【ドラフト採点】
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Draft-Watchでは、みなさんもドラフトを採点できるページを用意しています。球団を選んで4項目100点満点で、点数と理由、会心の指名を投稿でき、ほかの方の採点も見られます。
採点の結果
| 順位 | 球団 | 合計 | ランキング | 補強 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | ソフトバンク | 94.5 | 50.0 | 44.5 |
| 2 | 巨人 | 92.0 | 48.0 | 44.0 |
| 3 | 西武 | 90.8 | 43.0 | 47.8 |
| 4 | 中日 | 88.0 | 38.0 | 50.0 |
| 5 | 日本ハム | 86.0 | 41.0 | 45.0 |
| 6 | ロッテ | 85.1 | 44.0 | 41.1 |
| 7 | オリックス | 85.0 | 43.0 | 42.0 |
| 8 | 楽天 | 83.1 | 36.0 | 47.1 |
| 9 | 阪神 | 82.5 | 38.0 | 44.5 |
| 10 | DeNA | 81.0 | 33.0 | 48.0 |
| 11 | ヤクルト | 75.0 | 31.0 | 44.0 |
| 11 | 広島 | 75.0 | 30.0 | 45.0 |
支配下指名の全員が入団する仮定での点数です。ソフトバンクの佐藤幻瑛投手が入団しない場合は93.5点(1位のまま)、巨人の織田投手が入団しない場合は82.0点(9位相当)になります。
採点の方法
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ドラフト前に公開した指名順位予想ランキング72のうち、54人が支配下で指名されました。育成指名の5人まで含めると59人です。ただ、これは指名の有無を見た数字で、順位まで当てたという意味ではありません。特に1位相当から3位相当とした36人は、全員が支配下で指名されました。
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今年は「ランキング評価」と「補強ポイント」の2軸で、それぞれ50点満点です。
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ランキング評価は、評価Tier表とDraft-Watchのみなさんの予想を合わせたランキングを使います。競合クラスは12ポイント、1位相当は10ポイント、2位相当は8ポイントという形で点数を付け、各球団の中で評価が高い5人の合計を50点満点に換算します。30点を土台にして、合計ポイントから23を引いた分(0〜20点)を足すので、上位5人の合計が43ポイント以上なら上限の50点です。
例えば上位5人が12・10・8・6・4ポイントなら合計40。40から23を引いた17点を土台の30点に足して、ランキングは47点です。
上位5人にそろえるのは、今年の最少指名人数が5人だったためです。全員の平均にすると、下位まで多く指名した球団ほど点数が下がりやすくなるので、この形にしました。事前ランキングに入れていなかった織田投手と佐藤幻瑛投手は、それぞれ競合クラス、1位相当として計算しています。
補強ポイントは、10月に分析した各球団の選手層をもとに、捕手や先発投手、右の長距離砲といった項目を設け、今回の指名とどれくらい合っていたかを見ます。Sを3、Aを2、Bを1の重みとし、必要な役割を満たしたらその重みをすべて、一部だけなら半分を加えます。満たした重みを全項目の重みで割り、20点に換算して30点の土台に加えます。同じ選手を何度も加点せず、1人につき1項目までです。
例えば、Sの先発を取って3、Aの捕手を一部満たして1、Bの外野手は指名せず0なら、満たした重みは6のうち4。30点に20点の4/6を足して43.3点になります。
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両方に30点の土台を置いているので、合計60点からの採点です。同じポジションを複数人取った厚みは、各球団の指名全体を見ながら触れていきます。
それでは、点数の高かった球団から順に見ていきます。
1位 ソフトバンク:94.5点
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投手の名前が呼ばれるたびに「まだこの選手も取れるのか」と驚いたドラフトでした。支配下9人は12球団で最も多く、そのうち投手が7人。特に1位から3位と5位の顔ぶれは、今年の中でもかなり強力だったと思います。
1位の鈴木泰成投手(青山学院大)は、高校での右ひじの手術を経て大学で大きく成長した右腕で、ランキング3位の競合クラス。まず、この投手を抽選で引き当てたことが大きかったです。2位の有馬伽久投手(立命館大)は昨年の明治神宮大会で大会新記録の10者連続奪三振を記録した左腕で、ランキング11位の1位相当。3位の渡辺和大投手(慶應大)もランキング12位の1位相当の左腕です。会議直前に肩の不調で降板したことは気になりましたが、指名当日の報道では軽傷とされています。右の鈴木投手に、左の有馬投手と渡辺投手。上位3人を1位相当の投手でそろえたところが、今回の高得点の一番の理由です。
さらに5位で、私がランキング22位の2位相当と見ていた猪俣駿太投手(東北福祉大)。この順位での指名にはかなり驚きました。9位の佐藤幻瑛投手(ペンシルベニア州立大)は来年のMLBドラフトも視野にあり、入団するかは今後の交渉を見守りたいところですが、最後の9位でこのクラスの投手を指名するところに思い切りの良さを感じました。
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ランキング評価が50点満点になったのはソフトバンクだけです。補強側は、満たせなかった「右の長距離打者」「右打ちの中堅手」が残り44.5点。山川穂高選手や柳田悠岐選手がベテランとなっていく中で、右の大砲候補やセンターを守れる右打者をもう1人見たかった思いはあります。それでも、王者の戦力にさらに厚みを加える、非常に強力なドラフトだったと思います。
2位 巨人:92.0点(織田投手が入団しない場合は82.0点)
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今年最も驚かされた球団の一つでした。織田翔希投手の1位指名もそうですが、そこから4位まで高校生を続けたことが非常に印象的です。2025年は上位で投手を取り、5位まで大学生・社会人を並べていましたから、今年ははっきりと数年先の主力候補に目を向けた指名になりました。
織田投手は最速157キロの、高校生でも特に評価の高かった右腕です。アメリカ挑戦の意向を表明していたためランキングからは外していましたが、Tier表では最高評価です。2位の平田玲翔投手(大分商)はランキング13位、2位相当の先頭に置いていた188センチの右腕。3位の池田聖摩選手(横浜)はU18代表でもレギュラーを務めた強肩の遊撃手、4位の杉本真滉投手(智弁学園)はセンバツ準優勝の左腕で、どちらも2位相当でした。2位相当の高校生が3人続いたことが高評価につながっています。
5位の伊藤櫂人選手(中央大)は東都1部で通算11本塁打の右の内野手。岡本和真選手が抜けたあとの右の打力を考えると大きい指名です。6位の松平快聖投手(神奈川大)は190センチを超える長身のアンダースローで、大学では先発として長いイニングを任されていました。
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一方で、捕手や先発投手はもう少し早い順位で取ると考えていました。捕手は30代の選手が中心で、次の世代を支配下で指名する形も見たかったです。ただ、毎年即戦力を優先していると、将来のエースや中心野手を上位で取りにいく機会は少なくなります。数年後にこの年の指名がチームの中心になっていれば、巨人の方針が変わった年として振り返ることになるかもしれません。
3位 西武:90.8点
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5人という少ない指名人数の中で、ほしいところに特徴の違う選手をそろえたドラフトでした。今季のチーム防御率2.87はリーグトップでしたが、髙橋光成投手と平良海馬投手の海外挑戦の可能性を考えると、今の投手力をそのまま来年も計算できるわけではありません。上位3人を大学生・社会人の投手で固めたのは、非常に理解できる指名です。
1位の川尻啓人投手(亜細亜大)は最速158キロの右腕で、4年秋にはノーヒットノーランを達成。ランキング5位の投手を単独で指名できたのはかなり大きかったと思います。2位の柿本晟弥投手(パナソニック)は社会人で試合をつくってきた右腕、3位の沢山優介投手(ヤマハ)はブラジル代表としてWBCで先発し計8回無失点の左腕。2人とも2位相当で、左右ともに確保できました。
4位の田中諒選手(日大三高)は2年夏の甲子園で2本塁打の右の長距離打者で、将来の中軸候補。5位の中津大和選手(日本生命)は法政大で2度の盗塁王、社会人でも1番・センターを任されてきた外野手で、ランキング36位の3位相当でしたから、この順位まで残っていたのはかなりおいしい指名でした。
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補強側は「三塁の若手」以外を満たして47.8点。少ない5枠の中で、投手の右・左、田中選手の長打、中津選手のセンターと、狙いが見えやすい構成でした。非常に完成度の高い指名だったと思います。
4位 中日:88.0点
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渡部海選手の抽選を外したあとも、補強ポイントを上位から順に押さえてきた、まとまりのある指名でした。1位の宮原廉投手(近畿大)は長いイニングでも直球の力が落ちにくい右腕で、ランキング4位。渡部選手を外してもこのクラスの投手を確保できたのは大きかったと思います。
2位の柴崎聖人選手(王子)は都市対抗で8試合3本塁打の左打ちの外野手。2位は少し早いという見方もあるようですが、外野の打力を上げたい中日が、社会人で実績のある選手を先に押さえるのは十分理解できる判断でした。3位で上位評価の捕手前嶋藍選手(亜細亜大、ランキング19位)を押さえ、6位でも打撃を評価された捕手の清水智裕選手(ヤマハ)。4位では投手としても名前が挙がっていた鈴木悠悟選手(中京)を内野手、ショートの候補として指名しました。
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事前に挙げた補強項目すべてに選手が当てはまり、補強点は50点満点です。あえて気になるところを挙げるなら、早い時期にリリーフで使える投手をもう1人見たかったです。それでも、一つのポジションに偏らず、複数の課題に手を入れられたバランスの良いドラフトだったと思います。
5位 日本ハム:86.0点
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数年後に見返すのが特に楽しみなドラフトです。5人中4人が高校生で、1位が菰田陽生選手(山梨学院)。新庄監督の続投が決まっていたので、来季の優勝に向けて即戦力寄りの指名になるのかなと考えていましたが、大きく育つ選手を取るという方針はぶれませんでした。
菰田選手は投げては最速152キロ、打っては高校通算39本塁打。ランキング2位の競合クラスで、正直、単独で指名できるとは思っていませんでした。2位の牟禮翔選手(九州国際大付)は右の長打力と走力を持つ外野手、3位の末吉良丞投手(沖縄尚学)は甲子園優勝を経験した左腕で、ランキング17位の2位相当。この順位で指名できたのはかなりうれしい展開だったと思います。唯一の大学生、4位の加藤宇投手(明星大)には、早い段階で一軍のブルペン争いに加わってほしいです。
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補強側は45.0点。今季のチーム防御率3.38を考えると、大学生・社会人の左の救援をもう1人見たかった思いはあります。末吉投手はまず先発として大きく育ててほしいので、左の救援の項目は半分だけ加点しました。それでも、今年取れる大きな素材をまとめて取りにいった判断は好きでした。指名選手一人ひとりの紹介は日本ハム指名選手10人の魅力をご覧ください。
6位 ロッテ:85.1点
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事前評価が高かった選手を、上から下までかなり多く指名した球団でした。鈴木泰成投手の抽選は外しましたが、1位が米沢友翔投手(関西大)、2位が前田侑大投手(高岡第一)。ランキング8位と9位、1位相当の左腕を2人取れたことは非常に大きかったと思います。近い時期に期待する米沢投手と、次のエース候補として育てたい前田投手で、同じ左腕でも補強する時間軸が違うのも良いところです。
3位の長屋竣大投手(ENEOS)は右のリリーフ候補。4位の黒田義信選手(東日本国際大)は打って塁に出て走って守れる左打ちの外野手で、5位の新城楓雅投手(奈良大付)と6位の田中皐晴選手(日南学園)も、3位相当や4位相当と考えていた選手です。下位まで事前評価の高かった選手が残っていたのは、ロッテの強みでした。
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ランキング評価は12球団で3番目の44点。補強側には事前に置いた「右の長距離打者」が残り41.1点ですが、山口航輝選手や西川史礁選手がいることを考えると、ここは私自身の見立てを見直したいところです。むしろ左打ちの黒田選手と田中選手を加えた意味は大きく、野手の選び方は点数の印象より良かったと感じています。
7位 オリックス:85.0点
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2025年の高校生中心の指名から大きく変わり、支配下6人のうち5人が投手、そのうち4人が大学生・社会人です。今季はチーム防御率3.96と投手陣が苦しかっただけに、早い時期に一軍で投げられる候補を厚くしたのは納得感のある指名でした。
1位の角田楓斗投手(富士大)は1試合19奪三振の連盟タイ記録を持つ右腕で、ランキング6位。2位の仲井慎投手(駒澤大)は最速158キロで、リリーフで出てきても面白い投手です。そして3位で、関西六大学の通算本塁打記録を更新した右の長距離打者、春山陽登選手(大阪商業大)。2位相当と見ていた選手が3位で残っていたのは大きく、投手補強を優先しながら長打力も取れた会心の指名と言えそうです。5位の野村亮輔投手(佛教大)も3位相当でした。
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補強側は内野手と捕手の項目が残って42.0点。投手を5人取る中で、どこか1枠を野手に使う形もあったのでは、という思いはあります。ただ、2025年は将来性の高い高校生を多く指名していますし、今年は一軍の投手力を優先したと見ると一貫した流れです。
8位 楽天:83.1点
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なんといっても渡部海選手(青山学院大)を引き当てたことが大きかったです。ランキングで1位に置いていた選手で、チームの最優先の補強ポイントも捕手でした。大学日本代表では主将で4番、大学リーグ通算11本塁打と、右の打力としても期待できます。さらに4位でも、強肩と守備に持ち味がある捕手の萩原義輝選手(東芝)を指名しました。
2位の岡田啓吾選手(明治大)と5位の高義博選手(オイシックス)は、足を生かせる内野手。投手は3位の樋口新投手(王子)と6位の渡邉都斗投手(高知)で、2人とも左腕です。2025年は上位で右投手を取りましたが、今年は捕手と内野手を中心に、投手は左を2人。2年を並べて見ると、同じところだけを取っているわけではない構成で、かなり好印象でした。
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補強側は47.1点。ランキングでは岡田選手と樋口投手が3位相当、萩原選手と高選手がランキング外だったため、全体の点数は渡部選手の印象ほど高くなっていません。少し気になったのは本職の外野手を指名しなかったところですが、渡部選手を確保したうえで、捕手、足、左投手をそれぞれ2人ずつ厚くした内容はチーム事情によく合っていたと思います。
9位 阪神:82.5点
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1位の榊原七斗選手だけでなく、4位の相羽寛太選手、6位の越川海翔選手まで含めて、守りの中心をしっかり補強したドラフトでした。榊原選手(明治大)は大学リーグ通算12本塁打、国際大会でMVPに輝いた走攻守のそろった外野手で、ランキング7位の1位相当。近本光司選手の次を1人に絞らず、競争させられるのは非常に大きいと思います。
投手4人もタイプがそろいすぎていないのが面白いところです。2位の馬場拓海投手(日本体育大)は変則のサイド右腕、3位の常深颯大投手(大阪経済大)は制球の良い左腕、5位の的場吏玖投手(天理大)は先発候補、7位の石井康輝投手(徳島)は力で押すリリーフ候補です。
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補強側は44.5点。右の長距離打者を取らなかった点は、今年の市場にそうした選手が多くなかったことと2025年の立石正広選手・谷端将伍選手を考えると、致し方なかったと思います。意外だったのは捕手の優先順位です。2位で馬場投手を指名した時点では前嶋選手がまだ残っていましたが、捕手は6位の越川選手まで待ちました。それでも、7人全員が大学生・社会人・独立の選手で、今の強さを支えながら次の世代も準備する、まとまりのある指名だったと思います。指名選手一人ひとりの紹介は阪神指名選手9人を徹底解説をご覧ください。
10位 DeNA:81.0点
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選手それぞれの特徴がはっきりした、非常に面白い指名でした。特に2位と3位で保西雅則選手、杉本寛斎選手を続けて取ったところです。ここ数年のDeNAで、ここまでポテンシャルに大きく振った指名はあまりなかったように感じるので、そのチャレンジはかなり評価したいです。
1位の星野世那投手(大阪商業大)はランキング15位だったので初回入札には少し驚きましたが、左の投手をしっかり押さえたかったと考えると理解できる選択でした。4位の小金井凌生投手(青森大)は大型のサイド右腕、5位の木口永翔投手(上武大)は直球が強い右腕で、違うタイプの投手をそろえています。保西選手(日本航空石川)は190センチ、100キロを超える右の強打者、杉本選手(ブリティッシュコロンビア大)は肩と走力を含めた身体能力が大きな魅力です。
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補強側は48.0点ですが、杉本選手を事前評価に入れていなかったため、3位指名の魅力はランキング点にほとんど反映されていません。ここは私の物差しの届いていないところです。一番不思議だったのはセンター候補で、藤澤選手、榊原選手、中津選手と候補が比較的豊富だった年に、センターを明確に補う指名には動きませんでした。
この点は、その後の長谷川竜也編成部長のインタビューで、杉本選手を将来のセンターとして期待していることが分かり、見立てを改めています。詳しくはDeNA指名選手7人を徹底解説をご覧ください。
11位 ヤクルト:75.0点
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1位から4位まで野手を並べる、かなり思い切ったドラフトになりました。今季は83本塁打でリーグ最少。まずは打線の中心をつくり直そう、という指名に見えます。
1位の藤澤涼介選手(東京ガス)は長打力と脚力を兼ね備えた右打ちの外野手で、ランキング10位の1位相当。2位の佐藤悠太選手(東北福祉大)は大学選手権で打率.440、MVPの右の強打者です。神宮球場でこの2人が並ぶことを考えると、かなりワクワクする上位指名でした。3位の福原聖矢選手(明治大)は肩の強い捕手、4位の高田瑛大選手(都城高)と7位の渡邊隼輔選手(徳島)は足と守備を生かせる遊撃手です。
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ランキングでは、佐藤選手は4位相当、福原選手と高田選手は5位相当で、事前予想より早い指名が続きました。下位3人はランキングに入れていなかったので、私が評価しきれていなかった部分も点数に出ています。投手陣も苦しかった中で上位4枠をすべて野手に使うところまでは予想していませんでしたが、その分だけ得点力を変えたいという意思は強く感じました。打線をつくるドラフトとしては非常に面白い内容だったと思います。
11位 広島:75.0点
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点数では下位になりましたが、チーム事情を考えると狙いの分かりやすい指名でした。小園海斗選手、矢野雅哉選手がチームを離れることになり、二遊間をどう組み直すかが大きなポイントでした。捕手も、坂倉将吾選手のFA権取得などを考えると早めに補強しておきたいところです。
その中で、上位2枠を山里宝選手(亜細亜大)と西野啓也選手(立命館大)に使いました。山里選手は二塁と遊撃をこなす主将、西野選手は春の首位打者の捕手です。さらに5位で本職の遊撃手、光弘帆高選手(明治大)。1人に守りの立て直しを背負わせずに済むという意味で、この5位指名はかなり大きかったと思います。投手は3位の野原元気投手(京都産業大)、4位の吉川凌平投手(千葉商科大)、6位の森煌誠投手(NTT東日本)です。
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ランキング評価では山里選手が27位、西野選手が31位で、どちらも3位相当でした。上位2人を予想より早く指名したことが、点数が伸びなかった大きな理由です。ただ、ほかにも二遊間をほしがる球団がある中で、一番ほしい選手を先に押さえた判断には納得できる部分があります。気になったのは投手3人が全員右腕だった点です。それでも、山里選手、西野選手、光弘選手が一軍に定着していけば、この年に守りの土台をつくったと振り返れる指名だと思います。
採点を終えて
ソフトバンク、巨人、西武が上位となりましたが、点数の内訳を見ると理由はそれぞれ違います。ソフトバンクと巨人は事前評価が高かった選手を多く指名。西武は投手の厚みをつくりながら、長打と外野にも対応しました。中日は設定した補強ポイントに幅広く候補をそろえ、補強点が満点になっています。
一方で、広島は二遊間と捕手を上位で押さえ、ヤクルトは右の強打者を続けて指名しました。私の順位予想との差で点数は低くなりましたが、チームが変わっていく姿を想像できる面白い指名だったと思います。DeNAの杉本選手のように、私が事前に評価できていなかった選手もいます。こうした選手が活躍したときに、当時の自分がどう見ていたかを振り返れるのも、採点を残す意味だと思っています。
みなさんは今回の指名を何点にしますか。ドラフト採点ページでは、球団ごとに点数と理由、会心の指名を残せます。私とは違う評価も見比べたいので、気軽に投稿していただけると嬉しいです。
出典・参考
- [NPB公式] 2026年ドラフト会議 指名選手一覧
- 各球団の公式サイト(指名選手の紹介・スカウト評)、各連盟の公式記録
- Draft-Watch:評価Tier表とユーザーの指名順位予想を合わせた「指名順位予想ランキング72」(10月15日時点)
- デプス表:npb-depth-chart(2026年指名後)
※採点は2026年10月23日時点の一ファンの見立てで、将来の活躍を決めつけるものではありません。スライドの選手写真はモザイク加工しています。