中日ドラゴンズが2026年のドラフトで指名した8人を、育成選手まで全員紹介します。1位で青山学院大の渡部海選手を外しましたが、外れ1位の抽選で近畿大の宮原廉投手を引き当てました。12球団ドラフト採点では88.0点と高く評価した指名です。
一人ずつ、成績、スカウトの評価、本人の言葉から掘り下げ、今季のチーム事情と照らし合わせて、どこで出番がありそうかも見ていきます。
この記事の内容は動画でも解説しています:【ドラフト2026】中日ドラゴンズ指名選手8人の魅力を徹底解説!成績・強み・指名の狙いまで
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| 順位 | 選手 | 所属 | 位置 |
|---|---|---|---|
| 1位 | 宮原廉 | 近畿大 | 投手 |
| 2位 | 柴﨑聖人 | 王子 | 外野手 |
| 3位 | 前嶋藍 | 亜細亜大 | 捕手 |
| 4位 | 鈴木悠悟 | 中京高 | 内野手 |
| 5位 | 西田櫂吏 | 京都国際高 | 投手 |
| 6位 | 清水智裕 | ヤマハ | 捕手 |
| 育成1位 | 内藤崚 | 上田西高 | 投手 |
| 育成2位 | 中西佳虎 | 大阪桐蔭高 | 外野手 |
中日の指名を振り返る
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1位では青山学院大の渡部海選手に入札し、楽天との抽選で交渉権は楽天に渡りました。外れ1位で近畿大の宮原廉投手を指名し、ここでもロッテと重なりましたが、荒木雅博さんが交渉権を引き当てています。
2位以降は、王子の柴﨑選手、亜細亜大の前嶋選手、中京高の鈴木選手、京都国際の西田投手、ヤマハの清水選手と続き、支配下は6人。育成では上田西の内藤投手と、大阪桐蔭の中西選手を指名しました。鈴木選手はNPBの一覧では投手ですが、球団は内野手として発表しています。
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大学・社会人が4人、高校生が4人。数字の上では、即戦力と将来性が半分ずつです。そして目を引くのが、捕手を2人取ったところです。中日が支配下で捕手を2人指名したのは17年ぶりと報じられています(ベースボールチャンネル)。
指名あいさつの様子や8人の指名後のコメントは【中日】外れ1位は近大・宮原廉、工藤新監督が初の指名あいさつにまとめています。
今季の中日のチーム事情
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2026年は60勝81敗2分で、セ・リーグ最下位でした。ただ、先発防御率3.14はリーグ3位で、先発陣はある程度試合をつくれていました。一方で救援防御率3.58はリーグ5位。打線もチーム打率.228、盗塁51がどちらもリーグ5位にとどまっています。本塁打121本はリーグ3位ですが、日本人で20本を超えたのは細川成也選手の25本だけでした。
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ポジションごとに見ると、捕手は石伊雄太選手が101試合で先発マスクをかぶりました。ただ、加藤匠馬選手と木下拓哉選手は30代半ばで、宇佐見真吾選手は戦力外になっています。外野は岡林勇希選手が開幕早々に故障したほか、左打ちの川越誠司選手と尾田剛樹選手が戦力外。上林誠知選手はFA権を持っていて、他球団が調査していると報じられています。ショートは村松開人選手が124試合で先発しましたが、その後ろの若い選手は多くありません。
こうして見ると、外野と捕手を上位で補い、高校生で数年先のショートと左腕を準備した。そういう流れが見えてくる指名です。
1位 宮原廉(近畿大・投手)
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182センチ90キロの右腕で、球団の発表では最速157キロ。広島の崇徳高校では甲子園に届かず、プロ志望届は出さずに近畿大へ進みました。大学では1年秋に救援でデビューし、2年秋から先発に回っています。3年秋と4年春には最多勝とベストナイン。大学日本代表にも選ばれました。リーグ戦の通算は41試合で15勝5敗、防御率1.89です。
4年生の今年は、春が47回2/3で48奪三振、防御率1.32。秋も47回1/3を投げて43奪三振。春秋どちらも、ほぼ1イニングに1つ三振を取っています。
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中日が評価したのは、球速そのものより、150キロ前後の球を長いイニングで保てるところです。DeNAの藤田スカウトは「アベレージでも149キロ出ている」と話し、巨人の岸スカウトは「この秋一気にスピードが上がった」と評価しました。
とはいえ、課題もあります。秋は四球が18個と、春の10個から増えました。ドラフト前日の試合では、9回に3者連続四球で降板。本人も「気持ちの面で受け身になってしまった」と話しています。指名あいさつでは、工藤監督に「先発として2桁勝利」という目標を伝えました。
私のランキングでも4位に入れていた投手です。中日の先発には金丸夢斗投手や髙橋宏斗投手がいますが、大野雄大投手は38歳、涌井秀章投手は40歳。1年目からローテーションを争ってくれるはずです。ドラフト当日の本人の言葉は中日外れ1位・近大の宮原廉、ロッテとの抽選で交渉権で紹介しています。
2位 柴﨑聖人(王子・外野手)
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右投げ左打ちの外野手です。大阪経済大では関西六大学で史上15人目の通算100安打を記録しましたが、2年前のドラフトでは名前が呼ばれませんでした。そのとき恩師の高代延博監督から「社会人を2年経験してから行った方がいい」と言われ、すぐに切り替えられたそうです。
王子では1年目から中堅のレギュラーを取り、2025年の都市対抗でチームの21年ぶりの優勝に貢献。2試合連続ホームランを放ち、大会の新人賞にあたる若獅子賞を受賞しました。今年の都市対抗でも、バックスクリーン右へ飛距離139メートルの特大弾を打っています。このときの打球速度は181キロ。中日でいえば、細川選手やサノー選手並みの数字です。
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球団も、都市対抗本戦の8試合で3本塁打という長打力を一番に挙げています。しかも50メートル5秒9の足と遠投110メートルの肩もあります。王子では、アドバイザーを務めた荒木さんから盗塁のスタートを教わったそうです。
一方で、今年の数字は少し落ちました。一球速報の収録分では、去年が打率.330、今年は.226。プロの投手にどこまで長打を出せるかが勝負になります。本人は新人王と2桁本塁打を目標に挙げ、いつかはトリプルスリーを取りたいと話しています。左の外野手が手薄になった中日では、レフトやライトだけでなく、センターも守れる選手です。早い時期から一軍で打席をもらえる立場だと考えています。
3位 前嶋藍(亜細亜大・捕手)
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横浜隼人高から亜細亜大に進んだ、右投げ右打ちの捕手です。2年秋から正捕手を務め、大学日本代表にも2年連続で選ばれました。一番の武器は肩で、二塁への送球は1秒8台。
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球団も、強肩と安定した送球を評価しています。あるスカウトは「肩はアマチュアでもナンバーワン」と話し、去年までは力任せでばらついていた送球が、今年はかなり安定してきたと見ています。
打撃も伸びました。去年の東都リーグは春秋26試合でホームランゼロ。それが今年は22試合で3本塁打です。春には満塁ホームランも打っています。打率は.233と高くありませんが、四死球で出塁率は.341まで上げました。
ドラフト当日は、同級生の川尻啓人投手と山里宝選手が1位で指名されるなか、名前が呼ばれるのを待ち続けました。3位で呼ばれたときは、思わず涙が出たそうです。本人は「投手の力をより引き出せる捕手を目指したい」と話しています。
実は、私のランキングでは19位。2位で指名されてもおかしくない選手だと考えていました。渡部選手を外したあと、この順位で取れたのは大きいです。石伊選手と正捕手を争うところまで、早く来てほしいですね。
4位 鈴木悠悟(中京高・内野手)
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滋賀県彦根市出身で、岐阜の中京高に進みました。高校では最速148キロのエースで、今年の夏は岐阜大会で16回を投げて15奪三振。チームを7年ぶりの甲子園に導き、U-18日本代表にも選ばれています。ただ、実は1年生の夏はショートのレギュラーでした。担当の熊崎スカウトは、そのときに見て「ほしい」と思ったそうです。打撃も、今年の夏の岐阜大会で14打数5安打。決勝では3安打を打っています。
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指名直後、本人は「投手としても打者としても勝負したい」と二刀流を希望していました。ところが、28日の指名あいさつで野手一本と決まりました。熊崎スカウトは「金を稼ぐなら内野手」「1ミリもピッチャーの練習をする予定はない」とまで話し、「新しいアライバになってほしい」と期待をかけています。本人も投手に未練はないと話し、今は後輩の練習に加わってショートでノックを受けているそうです。
正直、採点のときも話したとおり、私は投手として見ていたので、かなり驚きました。とはいえ177センチ75キロとまだ細く、木製バットのU-18代表では10打数2安打でした。1年目は野手としての体づくりが中心になると考えています。中日のショートは村松選手が中心ですが、その次の世代はまだ固まっていません。数年後に、村松選手と二遊間を争っていてほしい選手です。
5位 西田櫂吏(京都国際高・投手)
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神戸市出身の左腕で、178センチ76キロ。入学したころは最速130キロにも届かなかったそうです。2年夏に甲子園でベスト8に入ったときは、ケガでベンチ外。それでも2年秋には147キロを出すまでになり、3年春から背番号1を背負いました。
最後の夏は京都大会で20回を投げて14奪三振。4回戦の乙訓戦では1安打完投で勝っています。ただ、準々決勝の京都翔英戦は、同点の7回に救援して4点を失い、3連覇を逃しました。試合後には「痛いとか関係ない。チームを勝たせられなくて悔しい」と話し、プロへの挑戦を口にしています。
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球団の評価はスピンの効いたストレート。スライダーのキレとチェンジアップの抜けも良く、変化球の質が高い投手と紹介しています。特にチェンジアップは、決め球として精度が高いと評価されています。高校3年間で登板過多になっていない点も、これから伸びる余地として見ておきたいところです。京都国際からは、これで8年連続のプロ入りになりました。
中日の先発左腕は金丸投手と大野投手が中心ですが、大野投手は38歳です。数年後に左の先発として出てきてくれたら理想的です。
6位 清水智裕(ヤマハ・捕手)
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愛知県春日井市出身、181センチ95キロの大型捕手です。大垣日大高から中部大に進み、3年からは4番を任されて、ベストナインに4度選ばれました。3年春には打点王。全日本大学選手権では、東京ドームのレフト上段に特大のホームランを打っています。4年の2024年は、一球速報の収録分で打率.379、5本塁打、出塁率.465でした。
ヤマハに入ってからは出場機会が限られた時期もありましたが、今年は4番に座っています。都市対抗の出場は逃したものの、日本選手権の東海予選では6試合で打率.478、2本塁打、8打点。チームを本大会に導きました。
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球団の評価は「打てる捕手」。鵜飼航丞選手や細川選手にも負けない打球速度を挙げています。二塁送球も1秒78という数字が出ています。ただ、守備はまだ安定感に欠けるという見方もあります。本人は、強かったころの中日を支えた谷繁元信さんを目標に挙げました。
前嶋選手が守備から入る捕手なら、清水選手は打撃から入る捕手。セ・リーグは2027年からDH制になるので、打てる捕手は出番のつくり方が広がるはずです。
育成1位 内藤崚(上田西高・投手)
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長野県白馬村出身で、180センチ81キロ、最速151キロの右腕です。2年夏の長野大会では、準々決勝で8回を投げて2安打13奪三振の完封。チームの4強入りに貢献しました。ところが、その秋に左ひざを手術。本格的に投げられるようになったのは1月の末でした。それでも春には150キロを計測し、北信越大会では星稜を相手に7回を投げて自責点1。複数球団のスカウトが見に来ていました。
球団の評価は、強いストレートと高いポテンシャルです。本人は育成指名の悔しさを胸に、プロでは160キロを目指すと話しています。まずはケガなく体をつくって、二軍で投げるイニングを増やしていけるかどうか。支配下への道は、そこから開けてくるはずです。
育成2位 中西佳虎(大阪桐蔭高・外野手)
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京都府出身、172センチ80キロの外野手です。中学までは右打ちの捕手でしたが、大阪桐蔭で両打ちの外野手に変わりました。50メートルは5秒9。小学生のころは速くなかったそうですが、中学1年で速くなってから、誰にも負けたことがないと話しています。
今年のセンバツでは2番センターで全国制覇。5試合で15打数4安打、打率は.267ですが、四球4つと死球1つで出塁率は.450。盗塁も3つ決めています。
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球団の評価は「肩と走力は武器になる。バッティングが伸びてくれば、レギュラーを取れる素材」。本人は、右打席は振る力、左打席はしぶとくコンタクト、と自分を分析していて、目標は松井稼頭央さんです。大阪桐蔭からの指名は9年連続で、高校では最長。中日が大阪桐蔭の高校生を指名したのは根尾昂選手以来です。まずは足と守備で二軍の試合に出続けて、長打を増やしていけるかを見たいです。
8人を振り返って
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1位の宮原投手は、1年目からローテーションを争う先発候補。2位の柴﨑選手と3位の前嶋選手は、手薄になった外野と捕手にすぐ入ってくる選手です。6位の清水選手も合わせて、捕手は2人増えました。一方で、鈴木選手と西田投手は数年後のショートと左腕。育成の内藤投手と中西選手も高校生です。早く戦力になる選手と、時間をかけて育てる選手が、きれいに分かれた指名だと感じました。
あえて気になる点を挙げるなら、すぐにブルペンに入れる投手は指名していません。救援防御率リーグ5位の立て直しは、今いる投手や、ほかの補強が中心になりそうです。みなさんは、この8人の中で誰に一番期待していますか。
出典
- [NPB公式] 2026年ドラフト会議 中日指名選手
- [中日ドラゴンズ公式] 2026年ドラフト会議 特設ページ
- [ベースボールチャンネル(Yahoo!ニュース)] 中日ドラフトは“神ドラフト”となるか?(支配下で捕手2人は17年ぶり・宮原と清水の通算成績・岡林の故障)
- [Yahoo!ニュース] ドラフト名鑑2026(宮原廉の経歴)
- [Yahoo!ニュース] 宮原廉 3者連続四球で降板/工藤監督が指名あいさつ
- [スポーツ報知] 宮原廉「先発として2桁勝利」/柴﨑聖人の目標/前嶋藍の涙/京都国際から8年連続/中西佳虎
- [CBCテレビ(Yahoo!ニュース)] 宮原廉・清水智裕の言葉
- [Yahoo!ニュース] 柴﨑聖人 2年前の指名漏れと高代監督の言葉
- [中日スポーツ] 柴﨑聖人 打球速度181キロ・荒木さん直伝の盗塁
- [Yahoo!ニュース] 前嶋藍「肩はアマチュアでもナンバーワン」
- [Yahoo!ニュース] 鈴木悠悟(10/22 二刀流で勝負したい/スポニチ 10/28 野手一本/スポーツ報知 10/28/中日スポーツ 10/28/高校野球ドットコム 10/29)
- [デイリースポーツ] 京都国際 準々決勝で京都翔英に敗れる(西田櫂吏)
- [ベースボールチャンネル(Yahoo!ニュース)] 清水智裕の守備の評価
- [上田西高校] 千西一週 号外(2025年7月22日)(内藤崚の2年夏)
- [一球速報] 前嶋藍ほか、宮原・柴﨑・鈴木・清水・内藤・中西の選手別成績
- チーム成績・守備位置別の先発数:npb-depth-chart(NPB公式記録をもとにした集計)
- [日刊スポーツ] 上林誠知のFA権と他球団の調査(2026年10月28日)
※スライドの選手写真はモザイク加工しています。成績はスライドに記した年度・大会に基づき、一球速報の収録は全試合を網羅したものではありません。