2点リードの4回、左中間へダイビングキャッチ
阪神からドラフト1位指名を受けた明治大の榊原七斗外野手(4年=報徳学園)が、11月3日の東京六大学秋季リーグ・立大3回戦(神宮)で「3番・中堅」で先発し、守備で勝利を引き寄せた。
2点リードの4回2死一塁、左打者が放った中堅左方向への鋭い当たりに、右中間寄りに守っていた榊原は迷わず落下点へ走り込み、頭から飛び込んで捕った。帽子とサングラスが吹き飛ぶほどのプレーに神宮が沸いた。
「準備の段階から見切れた。抜ければ相手に流れがいっていたと思うので、逆に自分のプレーで流れを引き戻して、次の回以降の打撃につなげることができた。いいプレーだなと思っています」「心のどっかで『いける』って思えば自分は突っ込むだけ。余裕はなかった」
明大の戸塚俊美監督は「本当に大きいスーパープレー。『抜けた!』と思ったけど、追いついてくれて本当に助かりました」と話し、スタンドで見ていた阪神の平塚担当スカウトも「あの守備は素晴らしい。集中力がある」とたたえた。来春からは浜風が吹き、外野が広い甲子園が主戦場になる。榊原は「自信のある守備で甲子園球場を沸かせることができればいいなと思っています」と話した。
指名後の3試合で内野安打、本塁打、美技
立大とのカードは、ドラフト指名後初めての公式戦だった。10月31日の1回戦では50メートル5秒99の足を生かした内野安打。11月1日の2回戦では1-3の5回2死から、立大の先発・道本の変化球を右中間席へ運んだ。指名後初の本塁打で、初回の右前打と合わせて2安打1打点。「感触良かったですし、真っすぐ待ちの中で変化球を打てたっていうことは、状態的にも良かった」と振り返る一方、「欲しい時に打てるところが自分の長所。まだそこが発揮できてない」と満足しなかった。チームは2-8で敗れ、自力優勝の可能性がなくなった。
雨で1日順延となった3回戦は、明大が7-0で完封勝ち。榊原、楽天2位の岡田啓吾内野手、ヤクルト3位の福原聖矢捕手、広島5位の光弘帆高内野手の指名組4人がそろって安打を放ち、光弘は3本の適時打で3安打3打点。福原は盗塁を刺し、8回3安打無失点の平嶋桂知投手を好リードで引っ張った。
明大は立大に勝ち越して勝ち点4とし、全日程を終えた。優勝の行方は7日からの早慶戦次第で、慶大が勝ち点を落とせば明大の2季ぶりの優勝が決まり、慶大が2勝1敗なら優勝決定戦になる。慶大が2連勝すれば慶大の優勝となる。榊原は「優勝することだけを考えて練習する。1日でも長くみんなと野球をしたいので、〝優勝決定戦以上〟を考えて、この1週間取り組みたい」と話した。明大が優勝すれば、19日に開幕する明治神宮大会に出場する。
榊原のリーグ戦通算成績は92試合で打率.302(288打数87安打)、13本塁打、54打点。13本塁打はリーグの現役最多となっている。
投手から「丸山和郁のような」外野手へ
報徳学園高時代は最速144キロの投手で、2年秋からエースを務めた投打二刀流。明大には田中武宏前監督から「ヤクルトの丸山(和郁)のようになってほしい」と外野手としてスカウトされた。2学年上の元副将・直井宏路(現NTT東日本)のもとで学び、フリー打撃中の生きた打球を捕る練習を重ねて、4年間で守備力をさらに伸ばした。
14日はヤクルトと奉納試合、六大学選抜に指名組7人
榊原は、11月14日(土)13時から神宮球場で行われる「明治神宮外苑創建百年記念奉納試合」東京六大学選抜対ヤクルト(予備日15日)の東京六大学選抜メンバーにも選ばれた。選抜の28人のうち、今年のドラフトで指名された選手は7人いる。監督は秋季リーグの優勝校の監督が務める。
| 選手 | 大学 | 守備 | 指名 |
|---|---|---|---|
| 榊原七斗 | 明治大 | 外野手 | 阪神1位 |
| 岡田啓吾 | 明治大 | 内野手 | 楽天2位 |
| 渡辺和大 | 慶應義塾大 | 投手 | ソフトバンク3位 |
| 福原聖矢 | 明治大 | 捕手 | ヤクルト3位 |
| 藤森康淳 | 法政大 | 外野手 | ソフトバンク4位 |
| 光弘帆高 | 明治大 | 内野手 | 広島5位 |
| 今津慶介 | 慶應義塾大 | 内野手 | 日本ハム育成5位 |
福原は、指名を受けたヤクルトを相手にマスクをかぶることになる。ヤクルトは山田哲人、奥川恭伸、明大OBの星知弥らが出場予定で、外野手には、榊原が明大入学時に「ようになってほしい」と言われた丸山和郁も名を連ねる。
メンバー発表後、SNSでは「ううう、行きたすぎる」「ドラフトで見た聞いた名前の選手たくさんいる」「榊原ヤクルトから打ったらおもろい」といった声が上がった(Full-Count)。
ドラフト当日の榊原の言葉は【ドラフト】阪神単独1位・明大の榊原七斗「早い段階でゴールデングラブ賞を」に、阪神の指名全体は阪神指名選手9人の解説にまとめている。
選手プロフィール
- 所属: 明治大(報徳学園高)
- 生年月日: 2004年7月15日(兵庫・高砂市出身)
- 身長/体重: 173cm/79kg
- 投打: 左投左打
- ポジション: 外野手(中堅)
- 50メートル: 5秒99
- 大学通算: 92試合 打率.302、13本塁打、54打点
- ドラフト: 2026年 阪神1位(単独)
出典
- [サンスポ] 阪神D1位指名の明大・榊原、中堅美技に「いいプレーだなと思っています」「自信のある守備で甲子園球場を沸かせることができれば」/東京六大学
- [サンスポ] 阪神D1位の明大・榊原七斗、確信弾含むマルチ安打「欲しい時に打てるところが自分の長所。まだ発揮できていない」チームは立大に敗れ3回戦へ/東京六大学
- [Yahoo!ニュース] 【東京六大学野球】“ドラフト4人衆”躍動で明治大が完勝 優勝の行方は早慶戦の結果次第
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