1位は渡部海を抽選で外し、外れ1位で近大・宮原廉
10月22日のドラフト会議で、中日は最初の入札で青山学院大の渡部海捕手を指名した。楽天との競合となり、抽選で交渉権を逃した。2度目の入札では近畿大の宮原廉投手を指名。同じく1位を外したロッテと再び競合したが、荒木雅博球団本部長補佐が当たりくじを引き当てた。
宮原は最速157キロの直球が武器の右腕で、長いイニングを投げても球威が落ちないタフさが持ち味。大学では通算41試合に登板して15勝5敗、防御率1.89を残し、大学日本代表にも選ばれた。近畿大からのドラフト1位は、2020年の阪神・佐藤輝明以来6年ぶり。中日の1位は5年連続で大学生投手となった(ベースボールチャンネル)。
工藤新監督、ソフトバンク時代を含めて初の指名あいさつ
26日には、工藤公康新監督が東大阪市の近畿大を訪れ、宮原に指名あいさつを行った。ソフトバンクで7年指揮を執った時代を含め、監督が自ら指名あいさつに出向くのは初めて。「話をすれば、イメージもできる」と話し、「(疑問を)一つ一つ聞きながら、彼が納得できるボールを投げて、結果を出せるようサポートしていきたい」と語った(スポーツ報知)。
宮原は「ともに頂点を目指して頑張ろう」と書かれた交渉権獲得のくじを工藤監督から手渡され、約20分間言葉を交わした。「選手思いの方。たくさんサポートしてくれると思うので、身を任せて、やっていきたい」と話し、先発での2ケタ勝利を目標に掲げた。最後まで緊張が解けず、「(聞きたいことは)聞けなかった。これから聞きたい」と苦笑いした。
宮原の大学での歩みやドラフト当日の様子は「中日外れ1位・近大の宮原廉、ロッテとの抽選で交渉権」で紹介している。
2位・3位で外野手と捕手、下位は高校生2人
2位は社会人の即戦力外野手、王子の柴崎聖人。大阪経済大時代にプロ志望届を出しながら指名漏れを経験し、王子で1年目からレギュラーをつかんだ左打者だ。3位では、渡部と大学ナンバーワン捕手を争ってきた亜細亜大の前嶋藍捕手を指名。渡部を逃した捕手の補強を、3位で取り返した形になった。
4位と5位は高校生で、中京の鈴木悠悟と京都国際の左腕・西田櫂吏。6位ではヤマハの捕手・清水智裕を指名し、支配下で捕手を2人指名したのは17年ぶりとなった。育成では上田西の内藤崚投手、大阪桐蔭の中西佳虎外野手を指名し、支配下6人、育成2人の計8人で指名を終えた。
即戦力の救援投手は指名しなかった。ベースボールチャンネルは「賛否が分かれるところ」としつつ、上位で弱点を補い、下位で将来を見据えて高校生を獲った指名を評価している。
4位・鈴木悠悟は「二刀流卒業」、内野手で勝負
投手として最速148キロを投げ、今夏は中京を甲子園に導いた鈴木は、ドラフト前には「プロは投手で勝負したい」と話していた(全12球団から面談要請)。しかし中日は内野手として評価しており、28日に岐阜・瑞浪市の同校で行われた指名あいさつで方針がはっきりした。
担当の熊崎スカウトは「野球センスがある。特にバッティングは、初球から打てる。バットコントロールがよくて、コンタクト率が高い」と評価し、「新しいアライバになってほしい」と期待を伝えた。「(入団後は)1ミリも、ピッチャーの練習をする予定はありません」と言い切っている(スポーツ報知)。鈴木も「(投手に)未練はない」と話し、現在は後輩の練習に加わってショートでノックを受けている。「バッティングが得意。野手で活躍して、最終的には球界を代表する選手になれたら」と話した。
指名選手とスカウト評
| 順位 | 選手 | 所属・位置 | 要旨 |
|---|---|---|---|
| 1位 | 宮原廉 | 近畿大・投手 | 最速157キロ。外れ1位でロッテと競合。目標は先発で2ケタ勝利 |
| 2位 | 柴崎聖人 | 王子・外野手 | 2025年都市対抗で若獅子賞、社会人ベストナイン。アジア大会日本代表。目標は新人王と2ケタ本塁打、「いつかはトリプルスリー」 |
| 3位 | 前嶋藍 | 亜細亜大・捕手 | 二塁送球1秒83。同級生の川尻(西武1位)、山里(広島1位)に続く指名に涙 |
| 4位 | 鈴木悠悟 | 中京・内野手 | 投手で最速148キロだが内野手で育成。熊崎スカウト「新しいアライバに」 |
| 5位 | 西田櫂吏 | 京都国際・投手 | 左腕。中野スカウト「スピンの効いたストレートが持ち味。変化球の質も高い。将来性豊かな投手」 |
| 6位 | 清水智裕 | ヤマハ・捕手 | 4番を打つ右の大砲。愛知・春日井市出身、大垣日大〜中部大〜ヤマハ |
| 育成1位 | 内藤崚 | 上田西・投手 | 最速150キロ。長野・白馬村出身、昨年9月に左ひざを手術 |
| 育成2位 | 中西佳虎 | 大阪桐蔭・外野手 | 50m5秒9のスイッチヒッター。今春センバツ優勝メンバー、目標は松井稼頭央 |
2位・柴崎「今ここにいられるのは高代さんのおかげ」
柴崎は大阪経済大4年だった2024年に指名漏れを経験した。そのとき恩師の故・高代延博監督から「社会人を2年経験してからプロに行った方が絶対に自分のためになる」と言葉をかけられ、すぐに切り替えられたという。「僕が今ここに立てているのは、高代さんのおかげ」と話し、「社会人である以上、即戦力になることが求められていると思う。しっかり1軍で活躍できる選手を目標に頑張りたい」と誓った(スポーツ報知)。ドラフト前の様子は「王子の柴崎聖人&樋口新、ほぼ全球団から調査書」で紹介している。
3位の前嶋は、同級生2人が1位で名前を呼ばれたあと、会場で指名を待ち続けた。「中日ドラゴンズさんに3位で指名をもらって一番ホッとしてる」と涙を見せ、「ピッチャーの層が厚いと思うので、それをより引き出せるようなキャッチャーを目指していきたい」と話した。
出典
- [ベースボールチャンネル(Yahoo!ニュース)] 中日ドラフトは“神ドラフト”となるか? 1位抽選を外すも見えたスカウト陣の狙い…工藤新監督に託された8人の逸材
- [スポーツ報知] 【中日】工藤公康新監督「話をすればイメージもできる」ソフトバンク時代を含めて初の指名あいさつ ドラ1の近大・宮原廉の緊張をトークでほぐす
- [スポーツ報知] 【中日】ドラ1の近大・宮原廉が緊張の初対面「(聞きたいことは)聞けなかった」工藤公康新監督が指名あいさつ
- [スポーツ報知] 【ドラフト】中日2位の王子・柴崎聖人「いつかはトリプルスリーを取れるように」走攻守そろった左の外野手 大経大時代には指名漏れを経験
- [スポーツ報知] 【ドラフト】中日2位の王子・柴崎聖人 2年前の指名漏れで亡き恩師にもらった言葉が糧に「今ここにいられるのは高代さんのおかげ」
- [スポーツ報知] 【ドラフト】亜大・前嶋藍が中日3位指名に涙 「ホッとしてる」 同級生2人が1位指名を受ける中で葛藤
- [スポーツ報知(Yahoo!ニュース)] 【中日】ドラ4・鈴木悠悟は二刀流卒業! 最速148キロも野手で勝負 「球界を代表する選手になりたい」 熊崎スカウト「1ミリも、ピッチャーの練習をする予定はありません」
- [CBCテレビ(Yahoo!ニュース)] 中日 ドラフト4位指名の中京高校・鈴木悠悟選手「球界を代表する選手に」 スカウトは「新しい“アライバ”になれるよう…」
- [スポーツ報知] 【ドラフト】京都国際から8年連続の指名 左腕・西田櫂吏が中日5位 スカウト評価「将来性豊かな左腕」
- [スポーツ報知] 【ドラフト】高校史上最長9年連続の大阪桐蔭から2人 中日育成2位の中西佳虎「松井稼頭央さんのように」50m5秒9のスイッチヒッター
- [Yahoo!ニュース] 【中日好き】ドラゴンズの未来を担う、2026年ドラフト指名の8選手