2026年のドラフト会議で、支配下の指名がすべて終わりました。12球団で合わせて76人が支配下で指名されています。本稿では、会議を終えたばかりの感想をまとめます。
まず1位の入札について、意外だったところを中心に。そのあと、例年と比べてどんなドラフトだったのかを指名の傾向から振り返り、最後に12球団の指名選手を1球団ずつ見ていきます。
この記事の内容は動画でも解説しています:【ドラフト2026】織田強行指名、菰田は単独…意外だらけの1位入札と12球団の指名を全部振り返り
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1位の結果
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1回目の入札で重なったのは2人だけでした。青山学院大の渡部海選手には楽天と中日、同じく青山学院大の鈴木泰成投手にはロッテとソフトバンクが入札しました。抽選の結果、渡部選手は楽天、鈴木投手はソフトバンクが交渉権を獲得しています。
外れ1位では、中日とロッテが近畿大の宮原廉投手で重なり、中日が獲得。2度抽選を外したロッテは、3回目の入札で関西大の米沢友翔投手を指名しました。残りの8球団はすべて単独指名です。1位の結果は12球団の1位が決定にもまとめています。
入札の感想
菰田陽生選手が日本ハムの単独指名に
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渡部選手と鈴木投手に2球団ずつ入札が重なったのは、予想の範囲内だったかなと思います。意外だったのは、山梨学院の菰田陽生選手が日本ハムの単独指名になったことです。もっと競合するかと思っていました。
やはり、プロでも二刀流に挑戦したいと表明していたことが影響したのかもしれません。二刀流で育てる覚悟と環境がある球団でないと、入札しにくかったのだと思います。日本ハムの新庄剛志監督は「夢しかない選手です」と話しています。
巨人が織田翔希投手を強行指名
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今年いちばん驚いたのが、巨人の織田翔希投手の強行指名です。織田投手は会議の1週間前に会見を開き、アメリカで挑戦すると表明していました。そのうえで巨人は1位で単独指名しています。水野雄仁編成本部長は「日本のプロ野球ファンの方々にお見せしたい」と話しています。ここから先の交渉がどうなるのか注目です。
DeNAの星野世那投手、阪神の榊原七斗選手
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DeNAの、大阪商業大・星野世那投手の1位も意外でした。ただ、DeNAは東克樹投手に続く左腕の柱がまだおらず、今季は左腕陣が全体的に調子を落とした印象もあります。左腕がほしかったのであれば理解できる選択だと思います。
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阪神の、明治大・榊原七斗選手の一本釣りも意外でした。各紙の予想では阪神は渡部選手でそろっていましたし(阪神のドラフト当日の1位予想まとめ)、榊原選手は外れ1位の候補と見られていました。近本光司選手の後継を何としても押さえたかった、ということなのだろうと思います。藤川球児監督は「名字の中に阪神の神が入ってましたから」と縁を感じたことも話しています。
広島の山里宝選手、どこも入札しなかった宮原廉投手
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広島の、亜細亜大・山里宝選手の1位も、報道には出ていましたがかなり意外でした。ただ広島は、シーズン後に小園海斗選手、矢野雅哉選手が戦力外となり、遊撃手が手薄になっています。チーム状況を考えると、致し方ない選択だと思います。広島は5位でも明治大の光弘帆高選手と、遊撃手をもう1人指名しています。
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最後に、近畿大の宮原投手が1回目の入札でどこからも入札されなかったのも意外でした。宮原投手には巨人が一本釣りを狙っているという報道もありましたが、巨人は織田投手に向かったので、外れ1位まで残る形になりました。結果的に中日とロッテの2球団が入札して、中日が交渉権を引き当てています。
今年の1位の特徴
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1回目の入札で抽選に参加したのは、2人に4球団だけでした。単独指名の8球団は、2022年と並んでここ8年でいちばん多い数字です。2025年は3人に7球団、2024年は3人に11球団が入札していました。今年は事前に1位を公表した球団がゼロでしたが、結果的には各球団の狙いがうまくばらけた入札になったと思います。
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1位12人の内訳は、大学生が9人、高校生が2人、社会人が1人でした。この内訳は2025年とまったく同じです。ポジションでは投手が8人。2025年と2024年は6人だったので、今年は1位で投手を選んだ球団が多くなりました。
例年と比べた支配下の指名
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今年の支配下は76人。ここ8年では、2021年の77人に次いで2番目に多い人数です。球団別ではソフトバンクが9人と最も多く、日本ハムと西武が5人で最も少なくなりました。
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高校・大学・社会人の区分では、今年の高校生は18人。2019年は34人いましたが年々減る傾向が続いていて、今年はここ8年で最も少なくなりました。一方で大学生は37人と2025年の40人に続いて多く、社会人は16人でここ8年で最も多くなっています。独立リーグからは4人、ファーム・リーグのオイシックスから1人です。即戦力を求める流れが今年も続いたと言えそうです。
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今年の指名で特に目立ったのが捕手です。支配下で指名された捕手は9人。ここ5年は毎年5人前後だったので、ほぼ倍の人数です。1位の渡部選手を筆頭に、楽天と中日は捕手を2人指名し、阪神、DeNA、広島、ヤクルト、西武も捕手を指名しました。即戦力の捕手を補強ポイントに挙げていた球団が多く、それがそのまま指名に表れたと思います。
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もう1つの特徴が、海外の大学からの指名です。DeNAが3位でカナダのブリティッシュコロンビア大・杉本寛斎選手、ソフトバンクが8位で台湾の国立台湾体育運動大・深見一騎投手、9位でアメリカのペンシルベニア州立大・佐藤幻瑛投手を指名しました。支配下で3人が海外の大学から指名されるのは、かなり珍しいことだと思います。佐藤投手は2025年の佐々木麟太郎選手と同じように、来年のMLBドラフトも視野に入れている立場なので、今後の交渉に注目です。
12球団の指名を振り返る
楽天
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1位は抽選で引き当てた渡部海選手。さらに4位で東芝の萩原義輝選手と、捕手を2人指名しました。最優先だった即戦力の捕手を、2人で厚くした形です。2位は明治大の岡田啓吾選手、5位はオイシックスの高義博選手と、足の速い内野手が2人。投手は3位で王子の樋口新投手、6位で高知の渡邉都斗投手と、どちらも左腕を指名しました。
中日
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渡部選手の抽選は外れましたが、外れ1位の抽選で宮原廉投手を引き当てました。2位は王子の柴崎聖人選手。都市対抗で若獅子賞を獲った俊足強打の外野手で、外野手を補強したかった中日に合う指名だと思います。3位で亜細亜大の前嶋藍選手、6位でヤマハの清水智裕選手と、中日も捕手を2人指名しています。4位の鈴木悠悟選手、5位の西田櫂吏投手は、どちらも高校生です。
ロッテ
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1位は2度の抽選を外したあと、大学日本一に導いた左腕の米沢友翔投手。2位は高岡第一の前田侑大投手、3位はENEOSの長屋竣大投手と、1位から3位まで投手を続けて指名しました。即戦力の先発投手が最優先だったので、補強ポイントに沿った指名だと思います。4位は東日本国際大の黒田義信選手。走攻守そろった外野手です。
ヤクルト
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1位から4位まで野手を続けて指名しました。1位は東京ガスの藤澤涼介選手、2位は東北福祉大の佐藤悠太選手。3位で明治大の福原聖矢選手、4位で都城の高田瑛大選手です。投手は5位の茨城アストロプラネッツ・川平真也投手からでした。先発左腕が最優先と考えていたので、正直かなり思い切った指名だと思います。左腕は6位で日本製鉄室蘭の石澤大和投手を指名しています。
オリックス
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1位は富士大の角田楓斗投手を単独で指名。2位で駒澤大の仲井慎投手、5位で佛教大の野村亮輔投手と、150キロを超える大学生投手を続けて指名しました。6人のうち5人が投手で、即戦力の先発投手という最優先の補強に厚く手を打った形です。野手は3位の大阪商業大・春山陽登選手1人でした。
広島
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1位の山里宝選手、5位の光弘帆高選手と遊撃手を2人。2位では立命館大の西野啓也選手と、即戦力の捕手も指名しました。最優先だった遊撃手と捕手を、上位で押さえた形です。投手は3位の野原元気投手、4位の吉川凌平投手、6位の森煌誠投手。6人全員が大学生と社会人で、すぐに戦える選手を集めた指名だと思います。
日本ハム
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1位は菰田陽生選手の単独指名。5人のうち4人が高校生と、将来性を重視した指名です。2位は九州国際大付の牟禮翔選手。3位は2025年夏の甲子園で優勝投手になった沖縄尚学の末吉良丞投手です。4位で明星大の加藤宇投手、5位で香里丘の岡本翔斗投手と、5人で指名を終えました。
DeNA
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1位は大阪商業大の星野世那投手。2位の保西雅則選手、3位の杉本寛斎選手と、投打どちらにも可能性のある大型選手が続きました。杉本選手はカナダの大学からの「逆輸入」で、最速158キロを投げ、打球速度は170キロを超えるそうです。4位の小金井凌生投手、5位の木口永翔投手と大学生右腕を2人。6位は神里陸選手で、DeNAの神里和毅選手の弟です。個性的な選手がそろった、面白い指名だと思います。
西武
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1位は亜細亜大の川尻啓人投手を単独で指名。2位でパナソニックの柿本晟弥投手、3位でヤマハの沢山優介投手と、上位3人は投手を続けて指名しました。即戦力の先発投手を補強ポイントに挙げていたので、それに沿った指名です。4位は日大三の田中諒選手。右の長距離砲として将来に期待したい選手です。
巨人
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1位から4位まで高校生を続けて指名しました。1位の織田翔希投手、2位の大分商・平田玲翔投手、3位の横浜・池田聖摩選手、4位の智弁学園・杉本真滉投手。甲子園を沸かせた選手たちを次々に指名した形です。
ここ数年の巨人は即戦力寄りの指名が続いていました。2023年は指名した5人全員が大学生と社会人で、2025年も1位から5位までは大学生と社会人でした。そう考えると、上位で高校生を4人続けたのは面白い指名で、チームの将来を考えると良い選択なのかもしれません。5位では中央大の伊藤櫂人選手と右の大砲候補も指名。6位は192センチのサブマリン、神奈川大の松平快聖投手でした。
ソフトバンク
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今年は12球団で最も多い9人を指名しました。1位は抽選で引き当てた鈴木泰成投手。2位で立命館大の有馬伽久投手、3位で慶應大の渡辺和大投手と、大学生左腕を2人続けて指名しています。4位は法政大の主将、藤森康淳選手。そして最後は、8位で台湾の大学の深見一騎投手、9位でアメリカの大学の佐藤幻瑛投手と海外の大学からの指名が続き、会場がどよめきました。
阪神
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1位は明治大の榊原七斗選手を一本釣り。阪神は7人全員が大学生、社会人、独立リーグの選手で、高校生の指名はありませんでした。2位の馬場拓海投手、3位の常深颯大投手、5位の的場吏玖投手と大学生投手を3人。4位でヤマハの遊撃手、相羽寛太選手。そして最優先だった捕手は、6位で東京ガスの越川海翔選手を指名しました。7位は徳島インディゴソックスの石井康輝投手です。
まとめ
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1位の公表がゼロという異例の年でしたが、入札は意外なほどばらけて、単独指名が8球団。巨人の織田投手の強行指名には本当に驚かされました。全体では大学生と社会人が中心で、高校生はここ8年で最少。そして捕手が9人と、捕手の当たり年だったと思います。
12球団の指名の採点は【ドラフト2026】12球団ドラフト採点にまとめています。みなさんは、どの球団の指名が印象に残りましたか。
出典
- [NPB公式] 2026年ドラフト会議 指名選手一覧
- 各球団の公式発表、各紙の報道