登板なしでも揺るがない評価
「いろんなドラフト候補が抑えた、打ったとアピールをしている。マウンドに立って、打たれていることすらうらやましい」。髙木快大の率直な言葉からは、悔しさと焦りがにじみ出る。
入学から初めて登板がないシーズンとなった今秋。しかし、スカウト陣の評価は変わらない。広島・森下をほうふつとさせる特徴的なオーバーハンドから繰り出す最速153キロの直球を武器とする右腕への期待は、けがを乗り越えてなお高い。
完全試合で一躍スターダムへ
1年春のリーグ戦からコンスタントに登板を重ね、今春まで通算45登板で17勝を挙げた実績がある。特に印象的だったのは3年生だった昨春の愛知大学リーグ開幕戦。名城大戦で59年ぶり史上3人目の完全試合を達成すると、一気に注目度が急上昇した。
その勢いは止まらなかった。リーグ戦優勝、全国大会での完封、大学日本代表入りと大ブレーク。世代を代表する投手へと駆け上がった軌跡は、まさに絵に描いたような成功物語だった。
けがとの闘い、それでも前向きに
昨秋からはけがに悩まされることになった。「今後の不安を取り除こう」と冬に右肘をクリーニング手術を決断。復帰した今春は5勝を挙げてリーグ戦優勝に貢献したが、再び肘に違和感を覚えた。
6月の全日本大学選手権は登板を回避し、約1カ月間のノースロー期間を経験。秋の復帰登板を目指したものの、現在はブルペンで調整を続けている状況だ。
それでも髙木の前向きさは変わらない。「投げている自分を想像することが原動力」と語り、「死ぬまで関わりたい」というほどの野球愛を持ち続けている。
主将としての責任感
どんなときでも、主将としての姿勢は貫いた。登板できないことが決まっていた今秋開幕戦でも、ベンチ入りメンバーに当たり前のように髙木の名があった。
半田卓也監督は「ウチのエースは髙木。ベンチに必要な存在」と信頼を寄せる。その思いに応えるように声をからし、進んで用具を運んだ。グラウンドに立てない負い目を押し殺し、チームのために厳しい言葉もかけた。
マウンド上で漂わせるエースの風格とは対照的に、人懐こくて明るい性格も魅力の一つ。けがに泣いた1年も前を向き続けた姿勢は、スカウト陣の目にもまぶしく映っているはずだ。
選手基本情報
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 名前 | 髙木 快大(たかぎ はやと) |
| 学年 | 4年生 |
| ポジション | 投手 |
| 投打 | 右投右打 |
| 身長・体重 | 180cm・80kg |
| 出身校 | 栄徳高校 |
| 最速球速 | 153km/h |
| 得意球 | ストレート、スプリット、カーブ |
| 主な実績 | 大学日本代表選出 3年春に完全試合達成 通算45登板17勝 |
キラキラした目でプロのマウンドに立つ姿を想像する髙木。運命のドラフト会議で、どの球団が手を挙げるのか。完全試合を達成した右腕の新たな挑戦が始まろうとしている。
参考記事
- 中日新聞 2025年記事 - 中京大・髙木快大の現状とドラフト展望