福岡ソフトバンクホークスが2026年のドラフトで指名した24人を、育成選手まで全員紹介します。支配下9人、育成15人。そのうち16人が投手です。
まず今季の成績と、支配下・育成を含めたデプス表から指名の狙いを整理し、そのあとに一人ずつ持ち味と球団の評価を見ていきます。ドラフトを追いかけている一ファンとして、数年後に見返したときに「あのときはこう見えていた」と分かるよう、選手の魅力と指名の狙いを書き残しておきます。
この記事の内容は動画でも解説しています:【ドラフト2026】ソフトバンク指名選手24人の魅力を徹底解説!成績・強み・指名の狙いまで
![]()
| 順位 | 選手 | 所属 | 位置 |
|---|---|---|---|
| 1位 | 鈴木泰成 | 青山学院大 | 投手 |
| 2位 | 有馬伽久 | 立命館大 | 投手 |
| 3位 | 渡辺和大 | 慶應大 | 投手 |
| 4位 | 藤森康淳 | 法政大 | 外野手 |
| 5位 | 猪俣駿太 | 東北福祉大 | 投手 |
| 6位 | 小坪碧人 | 柳川高 | 投手 |
| 7位 | 中川大雅 | 至学館大 | 内野手 |
| 8位 | 深見一騎 | 国立台湾体育運動大 | 投手 |
| 9位 | 佐藤幻瑛 | ペンシルベニア州立大 | 投手 |
| 育成1位 | 丹羽涼介 | 市立和歌山高 | 投手 |
| 育成2位 | 管田彪翔 | 敦賀気比高 | 投手 |
| 育成3位 | 杉本幸基 | KT(韓国) | 投手 |
| 育成4位 | 田本聖貴 | 駒澤大 | 投手 |
| 育成5位 | 亀田優次郎 | 山村学園高 | 投手 |
| 育成6位 | 木下瑛二 | 高川学園高 | 投手 |
| 育成7位 | 辻村大我 | 東北福祉大 | 外野手 |
| 育成8位 | 村山勇太 | 関西国際大 | 投手 |
| 育成9位 | 長山武蔵 | 日本ウェルネス沖縄高 | 内野手 |
| 育成10位 | 根鈴風大 | フレズノシティカレッジ | 内野手 |
| 育成11位 | 神谷虎之介 | 千葉スカイセイラーズ | 外野手 |
| 育成12位 | 鶴川内陽 | 大阪商業大 | 投手 |
| 育成13位 | 松林幸紀 | 大阪商業大 | 投手 |
| 育成14位 | 村雲脩吾 | 敦賀気比高 | 捕手 |
| 育成15位 | 平山護 | 東筑高 | 捕手 |
指名前のチーム状況:優勝したチームが24人を指名
![]()
2026年のホークスは91勝49敗3分でパ・リーグ優勝。707得点、162本塁打、チーム防御率2.88と、攻守ともに非常に強い一年でした。近藤健介選手は打率.309、32本塁打。柳田悠岐選手も打率.302で、実績ある選手たちが打線を支えています。
ここまで勝っているチームが、今回24人も指名したというのがまず面白いところです。
デプス表で見る指名の狙い
![]()
npb-depth-chartのデータを使った、支配下と育成を含む年齢分布です。水色が今回の指名選手。なお9位の佐藤幻瑛投手は交渉権を得た段階で入団は決まっていないため、この表には入れていません。
表をざっと眺めると、投手の指名が非常に多いことが分かります。四軍制のホークスが、勝ち続けながら次の投手層と育成の競争をつくろうとしているように見えます。
先発:大学生投手を上位で続けて
![]()
1位から3位まで鈴木投手、有馬投手、渡辺投手と大学生投手を続けて指名し、5位の猪俣投手も大学で結果を残した右腕です。今の一軍投手陣が強くても、数年後の競争を緩めたくないという意思に見えます。一方、小坪投手や育成の高校生投手たちは、もっと長い時間軸で見たい選手です。
リリーフ:韓国で最多ホールドの杉本投手
![]()
リリーフでは育成3位の杉本投手が特に異色です。韓国のKTで73試合に登板し、25ホールドで最多ホールドを獲得しました。ただ、防御率5.90も確認しておきたい数字です。すぐに一軍の救援が完成したという話ではなく、疲労や日本の打者への適応も含めて、育成契約から競争する選手だと思います。村山投手、木下投手にも、短いイニングで力を出す可能性があります。
野手:個性の違う外野手3人、役割の違う二遊間2人
![]()
外野は、すでに実績ある選手の層が厚いポジションです。そこで4位の藤森選手は、長打の派手さよりも塁に出る力。育成の辻村選手は走攻守のバランス、神谷選手は身体能力と、個性の違う3人を加えました。一軍の強打者と同じ形を目指す必要はなく、それぞれの武器で出番をつくってほしいです。
![]()
二遊間は7位の中川選手と育成10位の根鈴選手。中川選手は走力が主な武器で、担当スカウトはまずショートを想定しています。根鈴選手は打撃で魅せるセカンド候補。役割がかなり違うので、どちらの伸び方も楽しみです。
![]()
一塁・三塁のコーナーでは、育成9位の長山選手が左の長打候補です。守備の向上が必要という球団の見方も含め、まずは打撃の魅力を育てていく指名に見えます。
![]()
捕手は育成で高校生を2人。村雲選手は強肩と守備の細かさ、平山選手は打撃とリーダーシップに特徴があります。同じ捕手でも評価の入口が違うので、成長を追うのが楽しみです。
24人指名の見立て
![]()
全体として、大学生の投手を上位でそろえ、支配下では台湾の大学で成長した深見投手も指名。育成では高校、大学、独立リーグ、韓国のプロなど、幅広い経歴の選手を選びました。
ホークスの編成責任者は、四軍制の中で人数を増やし、それぞれの選手に合った育成を進める狙いを説明しています(Full-Count)。単に人数が多いだけでなく、一人ずつ持ち味が違うところに注目したいです。ただ、9位の佐藤投手は来年も米国でプレーする予定で、すぐにチームに加わる前提では見ていません。
成績の見方
![]()
大学生は、春か秋か、どのリーグの成績かをなるべくそろえて表示しました。奪三振率は9イニングあたりの奪三振数、出塁率は塁に出た割合、OPSは出塁率と長打率を足した数字です。高校生の球速は球団公表の最速なので、普段からその球速を投げているという意味ではありません。数字を手がかりに、実際のプレーの特徴や球団の期待も合わせて見ていきます。
1位 鈴木泰成(青山学院大・投手)
![]()
春の東都1部で57回2/3を投げ、防御率1.87、54奪三振。最優秀投手にも選ばれました。球団は真っすぐだけでなく、変化球と制球を組み合わせて試合をつくれる点を評価しています。すでに強い先発陣がいるホークスで、ルーキーからローテーション争いに入るのが楽しみです。
ひじの手術から「世代No.1」と呼ばれるまでの歩みはソフトバンク1位・青学大の鈴木泰成で紹介しています。
2位 有馬伽久(立命館大・投手)
![]()
立命館大の左腕です。秋のリーグ戦では42回2/3で40奪三振、四球8・死球4。防御率3.38だけを見るより、三振を取りながら四球を抑えた内容に注目したいです。昨年の明治神宮大会での10者連続三振も強烈でした。球団は先発としての成長を期待していて、左のローテーション候補がさらに増える指名です。
3位 渡辺和大(慶應大・投手)
![]()
球の出どころが見えにくいフォームから、直球とスライダー、チェンジアップが出てきます。春は最優秀防御率の1.28。秋も28回で28三振を奪いました。一方で秋の四死球は16個ですから、安定して長い回を投げるための制球には注目したいです。球団は先発として十分に戦えると見ています。
4位 藤森康淳(法政大・外野手)
![]()
秋の東京六大学では46打数15安打、打率.326。四死球も15個で、出塁率はおよそ.492です(10月27日までの成績から計算)。長打だけで目立つ選手ではありませんが、塁に出る力と三振の少なさが持ち味。大学通算でも100安打に迫っています。強打者の多いホークス打線で、違う形の攻撃をつくれる選手として楽しみです。
指名後のリーグ戦の様子はソフトバンク4位・法大の藤森康淳にまとめています。
5位 猪俣駿太(東北福祉大・投手)
![]()
春の仙台六大学では33回を投げて5勝0敗、防御率1.09。最優秀選手にも選ばれました。155キロに達する直球とスプリットがあり、球団は完投する力も評価しています。1位から3位だけでなく、5位でも大学で結果を残した投手を加えられたのは大きいと思います。
6位 小坪碧人(柳川高・投手)
![]()
地元・福岡の柳川高の左腕です。最速147キロの直球と、右打者の手元へ入るカットボールが持ち味。球団も大きな成長余地を見ています。まだ制球と変化球の精度を磨く段階ですが、大学生左腕の有馬投手とは違う時間軸で育てられるのが良いですね。
7位 中川大雅(至学館大・内野手)
![]()
大学通算53盗塁という足が最大の魅力です。2026年春の愛知大学2部Bでも10試合で12盗塁、出塁率.419でした。担当スカウトはまずショートを想定しながら、守る場所を広げる可能性にも期待しています。周東佑京選手のように、一芸から一軍で役割をつかむ姿を見たいです。
8位 深見一騎(国立台湾体育運動大・投手)
![]()
台湾の大学でプレーする右腕です。高校時代から球団が追いかけ、今年の夏に最速151キロまで伸びました。183センチの体と長い手足を生かしたフォームに、変化球の多さもあります。ここ数か月の伸びを評価して支配下で指名したという経緯が、実に面白い選手です。
9位 佐藤幻瑛(ペンシルベニア州立大・投手)
![]()
仙台大から米国のペンシルベニア州立大へ移り、最速159キロを投げる右腕です。ただしここは大事なところで、担当スカウトは来年の米国でのシーズンをまず無事に過ごしてほしいと話しています。今回得たのは交渉権で、入団や来季の戦力化が決まったわけではありません。球の力が魅力的だからこそ、本人の挑戦を尊重しながら今後を見たいです。
育成1位 丹羽涼介(市立和歌山高・投手)
![]()
最速150キロの直球と、打者の予想より遅く曲がるスライダーが特徴の右腕です。昨年は甲子園でも登板しています。球団は将来性を評価しており、まずは球の強さを保ったまま、変化球と制球を整えていく過程が楽しみです。
育成2位 管田彪翔(敦賀気比高・投手)
![]()
最速146キロの左腕ですが、球団が強調するのは数字以上に力を感じる直球の質です。カーブやチェンジアップなど変化球もあります。支配下の有馬投手、小坪投手とはまた違う左腕として、育成からどこまで伸びるか見たいです。
育成3位 杉本幸基(KT・投手)
![]()
韓国のKTでプレーした26歳の右腕です。今年は73試合に登板して25ホールド、最多ホールドを獲得しました。一方、防御率は5.90。登板数とタイトルだけで完成した戦力と決めつけず、年間の疲労やリーグの違いも含めて見たいです。球団は154キロの直球とカットボールを評価していて、支配下への早い挑戦が楽しみです。
育成4位 田本聖貴(駒澤大・投手)
![]()
191センチの長身から投げ下ろす直球とフォークが持ち味です。現状はまだ荒削りだと球団も見ていますが、この体格と球の角度は育成で試したい魅力があります。フォームを整えながら、どこまで出力を上げられるか注目します。
育成5位 亀田優次郎(山村学園高・投手)
![]()
185センチの体から最速145キロの直球を投げる左腕です。担当スカウトが特に評価するのは投げる体力で、将来は先発で試合をつくる姿を期待しています。高卒左腕を複数加えた今回の指名の中でも、長い回を投げる方向で育つかが見どころです。
育成6位 木下瑛二(高川学園高・投手)
![]()
下級生から甲子園を経験し、今年の夏にはさらに良い投球を見せました。最速147キロの直球とスライダーがあり、担当スカウトは短い回で力を出す中継ぎ像にも触れています。まずは役割を決めつけず、大舞台で出せる強さをプロでも見たいです。
育成7位 辻村大我(東北福祉大・外野手)
![]()
左打ちの外野手です。春は27打数10安打の打率.370、11打点。秋には外野手のベストナインに選ばれました。長打だけに偏らず、打つ・走る・守るをそろえたタイプです。藤森選手と並び、左打ちの外野の層を厚くする指名として見ています。
育成8位 村山勇太(関西国際大・投手)
![]()
最速152キロという魅力がある右腕ですが、今年は右肩を痛めて復帰を目指しています。球団も回復後の救援投手として可能性を見ている指名です。ここは急がず、まず健康な状態で強い球を投げられる日を待ちたいです。
育成9位 長山武蔵(日本ウェルネス沖縄高・内野手)
![]()
柔らかいスイングで広角に長打を放てる、スケールの大きな左打者です。投手として147キロを出した肩の強さもあります。球団は将来の大砲候補として見ていて、守備を整えながら打撃を伸ばす育成が楽しみです。
育成10位 根鈴風大(フレズノシティカレッジ・内野手)
![]()
米国のフレズノシティカレッジからの指名です。18歳で、球団は強打のセカンドとして期待しています。打撃理論をよく理解し、体を鍛えて強く振れる選手という評価です。二遊間の選手が多いホークスで、打撃というはっきりした武器をどこまで見せられるか注目です。
育成11位 神谷虎之介(千葉スカイセイラーズ・外野手)
![]()
球団は高校時代から見ていて、投手として150キロを出す肩、飛ばす力、足の速さを評価していました。今年は独立リーグで再びプレーを確認し、指名に至っています。まだ荒削りでも、走攻守の素材を伸ばすというホークスらしい楽しみがあります。
育成12位 鶴川内陽(大阪商業大・投手)
![]()
最速150キロの力と、担当スカウトが印象に残ったという体のバネがある右腕です。一方、今年は右ひじの手術を受けました。まずは回復が第一です。球団も時間をかけて支えるつもりで指名していて、元気に投げる姿から追いかけたい投手です。
育成13位 松林幸紀(大阪商業大・投手)
![]()
大学1年春に151キロを出し、変化球のキレと制球も評価されています。最近の球速として151キロを扱うのではなく、かつて示した出力を取り戻せるかが大事な選手です。鶴川内投手とともに、育成でじっくり追える指名だと思います。
育成14位 村雲脩吾(敦賀気比高・捕手)
![]()
二塁送球1.8秒台の強肩に加え、ブロッキングや投手への声掛けも球団は評価しています。昨秋の北信越大会では打率.545。今夏の甲子園では正捕手でした。守備型という一言に収まらず、打つほうにも楽しみがあります。
育成15位 平山護(東筑高・捕手)
![]()
地元・福岡の東筑高の捕手です。広角に打てる打撃とパンチ力が持ち味で、肩も強い。球団はキャプテンシーも評価しています。捕球やブロッキングはこれからですが、村雲選手とは違う打撃寄りの個性があります。育成の捕手2人の成長を見比べるのも楽しみです。
24人を振り返って
![]()
今回の24人は支配下9人、育成15人。そのうち投手が16人と、はっきり投手層を厚くする指名でした。大学で結果を残した投手たちがどれくらい早く一軍の競争に加わるか。そして育成選手が四軍制の中で、それぞれの個性をどこまで伸ばすか。この両方を、これからじっくり追いかけたいと思います。佐藤幻瑛投手の進路も、本人の挑戦を尊重しながら見守りたいです。
球団が発表したスカウト評は、ニュース記事【ソフトバンク】1位・鈴木泰成ら上位3人を大学生投手で固めるにもまとめています。
みなさんが特に楽しみにしている選手は誰でしょうか。
出典
- [福岡ソフトバンクホークス公式] 2026年ドラフト指名選手
- [NPB公式] 2026年ドラフト会議 ソフトバンク指名選手/2026年 パシフィック・リーグ 成績
- [Full-Count(鷹フル)] ホークス編成責任者のドラフト後の説明
- [東都大学野球連盟] 2026年春季リーグ(鈴木泰成)
- [関西学生野球連盟] 2026年秋季リーグ 個人成績(有馬伽久)
- [東京六大学野球連盟] 渡辺和大 2026年秋/2026年春季リーグ/藤森康淳 2026年秋
- [仙台六大学野球連盟] 2026年春季リーグ/2026年秋季リーグ(猪俣駿太・辻村大我)
- [一球速報] 至学館大 2026年チーム成績(中川大雅)
- [KBO公式] 杉本幸基 2026年投手成績
- デプス表:npb-depth-chart(2026年指名後、支配下・育成を含む。年齢は2027年3月末時点。佐藤幻瑛は含めていません)
※スライドの選手写真はモザイク加工しています。写真の出典は各スライドに記載しています。成績はスライドに記した年度・大会・期間に基づきます。高校生の球速は球団の公表値です。