ドラフト会議で指名なし、NPBを経ずに米球界へ
10月22日のドラフト会議で、慶大の広池浩成投手(4年)は支配下、育成とも名前を呼ばれなかった。以前から米球界への挑戦を志しており、NPBを経由せずに海を渡る。慶大からは昨年カブスと契約した常松広太郎外野手に続き、2年連続のMLB球団入りとなるか注目が集まる(スポーツ報知)。
広池は関心を寄せていたNPB球団にも、事前に進路の意思を伝えていた。「『自分としてはこういう気持ちです』ということは、先月に大学を通じてお伝えさせていただきました」と明かしている。
父・広池浩司本部長「ライオンズに関してはハードルが高かった」
父は元広島の投手で、現在は西武の球団本部長を務める広池浩司氏。ドラフト会議を終え、「彼の場合はアメリカでやってみたいと話していたので。まだリーグ戦も残っていますし、そこからいい縁があればなと思っています」とコメントした。
父と息子、球団と選手という2つの関係については「私の立場上、やはり同じくらいの実力だと取れないよという話はスカウトにはしていました。そういった意味ではライオンズに関してはハードルが高かったと思います」と語っている。
広池本人も「父親は、すごく口の出しにくい立場で難しかったと思います。今回の決断は僕が独断で決めたことでした」と話す。両親は「自分で決めなさい。自分でやりたいようにしなさい」と、今回も本人の意思を尊重した。
転機は今春のオープン戦、MLB球団の視察
大学入学当初から海外を目指していたわけではない。「正直、今年が始まるまではMLBという選択肢は自分の中になかったです」。転機は春季リーグ戦の開幕前のオープン戦で、複数のMLB球団が視察に訪れたことだった。
そこから自ら情報を集め、米国の大学で野球をする友人たちに話を聞いた。マイナーリーグについて、友人たちは口をそろえて「あそこは本当に最高だ」と語ったという。体づくりや科学的な分析を取り入れた米国の育成環境に「ここなら大きく成長できる」と確信し、春季リーグ戦の期間中に挑戦を決めた。「凄まじく厳しいと何度も言われました。それも分かった上で挑戦するので、すごくワクワクしますし、できると思っています」。
決断を伝えると、堀井哲也監督は「お前がそう決めたんだったら頑張れ」と背中を押した。広池は「本当の意味で、選手の意見を尊重してくれる方はなかなかいないと思います」と感謝している。
K-BB%は両リーグトップ、平均球速は149キロ
広池が大学時代から重視してきたのが、奪三振の割合から与四球の割合を引いた指標「K-BB%」だ。今秋のリーグ戦では21.0%で、東京六大学と東都大学の両リーグを通じてトップに立つ(10月20日時点)。今秋はすべて先発で4試合に登板し、1勝0敗、防御率2.08(スポーツ報知)。平均球速は148.5〜149キロに達したが、本人は「まだ未完成な部分が多い」と伸びしろを口にする。
「試したいのではなく、成功したい」
「挑戦する前から怖がっても仕方がないですし、挑戦する機会があるのであれば、やらない理由はないです。1回きりの人生で掴めるチャンスだったら、全部掴んでやろうっていうのは自分の中にずっとあります」
目標はメジャー昇格だけではない。「ワンチャンス試したいとかではなく、本当に成功したいと思っています」「最後はメジャーリーグで圧倒的な成績を残したいです」。その前に、慶大では優勝争いの懸かる早慶戦が残っている。「最後の早慶戦は絶対に勝ちたいです」と、大学最後のマウンドを見据えている。
選手プロフィール
- 所属: 慶應義塾大(4年)
- 生年月日: 2004年10月27日(広島市生まれ)
- 身長/体重: 180cm/85kg
- 投打: 右投左打
- 最速: 154キロ(スポーツ報知)
- 経歴: 慶応中等部→慶応高→慶應義塾大
- 父: 広池浩司(元広島投手、西武球団本部長)
出典
- [スポーツ報知] 【ドラフト】メジャー志向の慶大の154キロ右腕・広池浩成は指名されず 父は西武の球団本部長
- [ベースボールチャンネル(Yahoo!ニュース)] なぜNPBを経由せずメジャー挑戦? 慶大・広池浩成が明かす決断の舞台裏…「やらない理由はない」