東京ドーム初登板で完璧投球
初登板の東京ドームで白星を掴んだ竹丸和幸は、「全体的にバランスよく投げられた。変化球でストライクが取れて、(投球の)組み立てもできた」と振り返った。この日の直球の最速は149キロ。スライダー、チェンジアップ、カーブの変化球を効果的に使って無四死球の完璧な投球内容だった。
「チェンジアップでストライクが取れたので真っすぐも生きた」と手応え十分に語ったように、制球力の高さが際立った。9回に追撃の2ランで追い上げられたが、1点差で逃げ切り、ベンチで勝利を見届けた左腕は笑みを浮かべた。
遅咲きの成長物語
竹丸和幸の野球人生は決して順風満帆ではなかった。広島・崇徳高時代は身長170センチほどで、エースナンバーの背番号1ではなく、3年夏は16強止まりで甲子園には届かなかった。「野球は高校でやめるつもりだったし、大学時代も2部リーグが長かった。プロになれないと思って野球を続けてきたので不思議です」と振り返る。
城西大では2年春に2部リーグデビューし、4年春には入れ替え戦を制して1部を経験。最速も149キロまで伸び、卒業後に鷺宮製作所に入社した。社会人2年目で都市対抗出場を決め、本大会で初の勝利投手となるなど成長著しい23歳だ。
体作りで飛躍的成長
鷺宮製作所入社後、先発に転向しウエートトレーニングの重要さを理解。体幹が強くなり制球力が格段に向上した。「体も大きくなかったし、プロになれないと思って野球をやってきた。スピードが出てきて、ウエートトレーニングで体重も75キロまで増えたし、(プロに)行けるなら行きたい」と語るように、登録の体重69キロよりたくましくなった。
6月の都市対抗予選で最速の150キロを計測し、今秋ドラフト候補に浮上。憧れや目標の投手もなく、緊張もしないという独特のメンタルも持ち味だ。「ああやって応援していただけるのを見ると、頑張らないといけない」と応援席からの後押しを意気に感じ、勝利で応えた。
スカウト陣が絶賛の評価
視察した複数球団のスカウトが口を揃えて高評価を示した。
ヤクルト・小川淳司GM:「精度が高い先発タイプ。コントロールもいいし、今年見た左投手で一番。武器はどの球でもストライクが取れること。制球力は間違いない」
DeNA・八馬スカウティングディレクター:「評価がどんどん上がっている。こういう舞台で結果を出せると上位、1位(指名)の声が出てくるでしょう」
広島・白武スカウト統括部長:「今年見た(ドラフト会議で)対象の左(投手)でナンバーワン。変化球もよく、打者を見て投球している。地元の出身で、楽しみ」
中日・音チーフ:「強いボールが投げられているし、変化球のコントロールもいい」
選手基本情報
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 名前 | 竹丸和幸(たけまる かずゆき) |
| 生年月日 | 2002年2月26日 |
| 年齢 | 23歳 |
| ポジション | 投手 |
| 投打 | 左投左打 |
| 身長 | 178cm |
| 体重 | 75kg(登録69kg) |
| 背番号 | 70 |
| 出身地 | 広島市 |
| 出身校 | 崇徳高校→城西大学 |
| 所属 | 鷺宮製作所 |
| 最速球速 | 150km/h |
| 得意球 | チェンジアップ、スライダー、カーブ |
| 主な実績 | 城西大1部昇格に貢献 都市対抗野球大会初勝利 スポニチ大会初優勝 |
春のスポニチ大会での初優勝に続き、都市対抗での初めての頂点に好スタートを切った竹丸和幸。遅咲きの左腕が、今秋ドラフトでどのような評価を受けるか注目が集まる。
参考記事
- サンケイスポーツ 2025年8月30日 - 鷺宮製作所が初戦突破 プロ注目左腕の竹丸和幸は6回1失点&最速149キロ/都市対抗
- Yahoo!ニュース 2025年8月30日 - 【都市対抗】鷺宮製作所・竹丸 花丸の快投6回1失点 ヤクルト・小川GM高評価「制球力は間違いない」