OB高木豊氏の手袋で覚醒
遠矢文太の甲子園での快進撃には、2人の同校OBの存在が大きく関わっていた。
大洋(現DeNA)などで活躍した高木豊氏(66)は、遠矢が2年の頃から目をかけてくれた恩人だ。打撃練習では「お前が打たないとこのチームは勝てない」と親身になって指導してくれた。
県大会優勝を報告した際、高木氏から「何が欲しい」と聞かれ、打撃用手袋をお願いした遠矢。その手袋を1試合目から愛用し、驚異のハイアベレージを記録した。「パワーをもらえました」と感謝の言葉を口にする。
憧れの先輩・立石正広の存在
もう1人の重要な存在が、今夏の大学日本代表にも選ばれた立石正広内野手(創価大4年)だ。今年6月にグラウンドを訪れた際、先輩の打撃練習を目の当たりにした遠矢は衝撃を受けた。
格の違いを痛感し、「立石さんのようになりたい」と強く決意。その思いが遠矢をさらなる成長へと導いた。今秋ドラフトの目玉に挙がる憧れのOBのような勝負強い打者を目指している。
甲子園での圧巻パフォーマンス
未来富山との初戦では、甲子園初打席でアーチを描いた。プロ注目の左腕・江藤蓮から左越えに本塁打を放つなど5打点の大暴れ。続く日大三戦でも初回に先制の中前適時打、3回にも左前適時打など3安打2打点と全打席で出塁した。
「チャンスの場面で一球で仕留める。やってきたことを出せたのは、本当に良かった」と胸を張った。
捕手としての課題も糧に
打撃では圧倒的な存在感を示した一方、捕手としては課題も見えた。日大三戦の初回1死三塁の挟殺プレーで三塁走者をアウトにできず、5失点につながった。
「一つのミスで負けにつながってしまうのが、分かった」と振り返り、後輩たちには糧にしてもらいたいと願った。
大学野球で新たなスタート
「非日常的で夢のようだった」という初の甲子園を終えた遠矢は、すでに次のステージを見据えている。大学進学を決めており、野球を続ける意思も固い。
「夢の舞台で夢のような2週間でした」。高校最後の夏を終えた直後、すぐさま新たな目標を掲げた。「練習してプロ野球選手というもう1つの夢をかなえたい」
憧れの立石正広のような選手になるため、大学野球の先も見据え、地道にレベルアップを図っていく決意だ。
甲子園で強烈なインパクトを残した遠矢文太。大学野球という新たなステージで、プロ野球選手への夢に向かって歩み続ける。高木豊氏や立石正広という先輩たちが築いた道を、今度は自分が歩む番だ。
選手基本情報
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 名前 | 遠矢文太(とおや ぶんた) |
| 学年・年齢 | 3年生・18歳 |
| ポジション | 捕手 |
| 投打 | 右投右打 |
| 身長・体重 | 180cm/90kg |
| 背番号 | 2 |
| 出身校・チーム | 高川学園高校 |
| 得意球・プレースタイル | 強打、勝負強さ |
| 主な実績 | 甲子園2試合:8打数6安打7打点、打率.750 未来富山戦:本塁打含む5打点 日大三戦:3安打2打点、全打席出塁 |
参考記事
- スポニチアネックス 2025年8月16日 - 【甲子園】高川学園は8強ならず 遠矢文太は聖地2試合で打率・750、7打点のインパクト
- 日刊スポーツ 2025年8月16日 - 【甲子園】高川学園・遠矢文太「パワーもらえた」OB高木豊氏に感謝の6安打7打点