力まず投げて最速148キロ
この日の中沢匠磨は、最速148キロの直球を中心に安定した投球を見せた。「力まず、突っ込まずに投げられた。安定してスピードが出せるようになった」と本人が振り返るように、春からの成長を実感させる内容だった。
報道によると、スプリットをフォークのように落ちるものと少しシュート気味に曲がるものとに投げ分けたという。多彩な変化球を駆使して相手打線を翻弄し、プロの選手相手にも通用する投球術を披露した。
チームの勝利を決定づけた継投
試合は4回に6番・加藤大地主将(4年・花咲徳栄高)が左越え満塁弾を放って先制。その裏には同じく今秋注目の左腕・松永大輝投手(4年)が2番手として登板し、4回、5回と2度のピンチを粘って切り抜けた。
そして6回から登板した中沢匠磨が好投し、相手の反撃の芽を完全に摘み取った。3人の投手陣がそれぞれの役割を果たした継投策が功を奏した形だ。
小林雅英コーチの指導で150キロ到達
中沢匠磨の成長を語る上で欠かせないのが、ロッテやメジャーで経験を持つ小林雅英コーチの存在だ。昨秋まで最速149キロだった右腕は、オフからスピード増を意識してトレーニングに取り組んでいた。
1月から小林コーチの指導を受け、ついに150キロの大台に到達。「投げる前に逆に脱力を意識して、スピードのことを考えなくなったら、先月のように150キロが計測されるようになった」と、技術面での変化を明かした。
スカウトからの高評価
この日視察した中日・松永スカウト部長は、中沢匠磨について「コントロールがよくて、春より出力が上がり、真っすぐで空振りがとれ、フォークのように落ちる球もよくなっている」と高く評価した。
制球力の向上と球威の増加、そして変化球の精度向上と、総合的な成長を認められた形だ。プロ入りを目指す右腕にとって、大きな自信となる評価だった。
秋季リーグ戦への意気込み
春のリーグ戦では上武大に敗れただけに、開幕を2週間後に控えた秋季リーグ戦での巻き返しが期待される。チームとしても優勝を目指し、中沢匠磨個人としてもドラフト指名に向けて、実りの秋としたいところだ。
白鷗大足利高校出身の右腕は、高校時代の肩の怪我を乗り越えて大学で開花した遅咲きの逸材。ショートアーム投法で制球を改善し、3年秋には防御率1.96の好成績でチーム優勝に貢献した実績もある。
選手基本情報
| 項目 | 中沢匠磨 | 松永大輝 |
|---|---|---|
| 名前 | 中沢匠磨(なかざわ たくま) | 松永大輝(まつなが ひろき) |
| 学年 | 4年生 | 4年生 |
| ポジション | 投手 | 投手 |
| 投打 | 右投左打 | 左投左打 |
| 身長 | 183cm | 171cm |
| 体重 | 79kg | 67kg |
| 出身校 | 白鷗大足利高校 | 東海大菅生高校 |
| 最速球速 | 150km/h | 148km/h |
| 得意球 | スライダー、カーブ、フォーク | スライダー、カット、カーブ、チェンジ、ツーシーム |
| 主な実績 | 3年秋防御率1.96でチーム優勝貢献 奪三振率7.17 | 2年春最多5勝、防御率0.00 大学日本代表候補選出 |
プロアマ交流戦での好投で弾みをつけた中沢匠磨。秋季リーグ戦でのさらなる活躍に期待が高まる。
参考記事
- サンケイスポーツ 2025年8月27日 - 白鷗大が巨人3軍に勝利、最速150キロ右腕・中沢匠磨が2回無失点