5回まで完璧な投球
この日の的場吏玖は、初回に2与四球で1死一、二塁のピンチを背負った。しかし、ここからが真骨頂だった。今秋ドラフト候補の4番・小出望那(4年)を空振り三振に仕留めると、続く目川投(2年)も二ゴロに打ち取り、波に乗った。
その後の投球は圧巻だった。5回までノーヒット投球を展開し、大産大打線を完全に封じ込めた。最速147キロの直球と多彩な変化球を巧みに使い分け、相手打者を翻弄した。
6回の失点も自責点ゼロ
6回に入ると、先頭打者に中前打を許した。その後2死満塁まで追い込まれたが、ここでも動じることはなかった。しかし、二ゴロの際の失策で2点を失った。5回2/3を投げて1安打2失点ながら、自責点はゼロ。内容的には十分すぎる投球だった。
試合後、的場は「試合をつくれたのは良かったですけど、無駄な四球とカウントのつくり方が悪かったのが、反省点です。悔しいです」と振り返った。完璧主義者らしい言葉だが、この向上心こそがプロスカウトの目を引く要因の一つだろう。
カープスカウトが絶賛
ネット裏で視察していた広島・鞘師智也スカウトの評価は上々だった。「真っすぐも変化球もいい。今年の春にコンディションを崩して、この秋も本調子ではなかったみたいですが、本来ならもっと制球力もあり、もっといいパフォーマンスを発揮できる投手。来年の候補に入ってきます」と期待を込めた。
本調子でないながらも、これだけの投球を見せる的場。体調が万全になれば、さらなる成長が期待できそうだ。
伸びしろ十分の長身右腕
1メートル86、78キロとまだまだ細身の的場だが、この体格こそが将来性を物語っている。本人も現状に満足していない。「今のスピードでは足りないと思うので、150キロを投げられるように、この冬で走り込みやウエートトレで体力づくりをして、体をつくっていきたいと思います」と意気込んだ。
高校時代は甲子園出場経験こそないものの、大阪電通大高で1年夏からエースを務めた実績がある。天理大では1年春からリーグ戦デビューを果たし、着実に成長を続けている。
選手基本情報
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 名前 | 的場 吏玖(まとば りく) |
| 学年 | 3年生 |
| ポジション | 投手 |
| 投打 | 右投右打 |
| 身長・体重 | 186cm・78kg |
| 出身校 | 大阪電通大高 |
| 最速球速 | 147km/h |
| 得意球 | ストレート、スライダー、カーブ、フォーク |
| 主な実績 | 天理大1年春からリーグ戦デビュー 高校時代は1年夏からエース |
来年のドラフトまで約1年。この冬の体づくりと来春以降の投球次第では、上位指名も十分に狙える逸材だ。カープスカウトの言葉通り、「来年の候補」として大いに注目される存在となりそうだ。
参考記事
- Yahoo!ニュース 2024年記事 - 天理大・的場吏玖の投球詳報とスカウト評価