関東地区大学選手権準決勝。創価大(東京新大学連盟2位)は、1点リードの9回裏2死二塁から神奈川大(神奈川大学連盟1位)の6番・石崎冗次朗左翼手(4年=創成館)に2点本塁打を浴び、逆転サヨナラ負けを喫した。勝てば14日に開幕する明治神宮大会への出場が決まる一戦だった。
あと1球で夢破れた瞬間
一瞬の静寂が明けると、一塁側からは悲鳴が、三塁側からは大歓声が上がった。「あと1球」で全国大会への切符を逃した立石正広は崩れ落ち、スタンドをじっと見つめた後、あふれだした涙をぬぐった。
1点リードで迎えた9回2死二塁、カウント2-2。神奈川大の6番・石崎が振り抜いた打球は、無情にも左翼スタンドへと吸い込まれた。土壇場での逆転サヨナラ負け。目の前に迫った歓喜の瞬間は一転、悪夢に変わり、大学野球に幕を閉じた。
「悔しいです。まさか…。こんな負け方ってあるんだなって。ちょっと頭が真っ白になりました」と立石正広は語った。阪神ドラフト1位の立石正広内野手(4年=高川学園)は「3番・二塁」で出場したが4打数無安打。試合後、悔しさをにじませながら「最後に日本一になりたかった。こんな負け方は、なかなか経験することがない。頭が真っ白になりました」と話した。
この日はバットが響かなかった
準々決勝までの2試合で打率・429、1本塁打、4打点を記録していた主砲のバットから、この日快音が響くことはなかった。4打数無安打、2三振。巡ってきた4度の得点圏で、期待された一本は出なかった。試合後、目を潤ませた主将は言葉を絞り出した。
「本当に何が起きるかわからないなって。改めて野球は面白いなと思いました」と立石正広は語る。この試合に勝利すれば、明治神宮大会(14日開幕)への出場が決まったが、思いもよらない形で大学での野球にピリオドが打たれた。
4年間の成長を振り返る
東京新大学リーグで2年春に三冠王に輝き、大学ジャパンでは世界一を経験。「世代ナンバーワンスラッガー」と呼ばれるまでに成長した4年間を振り返り、「いろいろありましたけど、頑張ってきたことは間違いない。そこは素直に自分をほめたいと思います」と真っすぐに話した。
試合後には4年間をともに過ごした4年生と記念撮影。チームメートから「甲子園に行くからな」と声をかけられた立石正広は「この大学で一緒になった縁は一生続きますし、甲子園に見に来てくれたら、すごくうれしいこと」と笑顔を見せた。仲間の思いも背負い、1軍の舞台で躍動すると誓った。
プロでの新たな挑戦へ
「いち野球人として、もっとレベルが高いところで(野球が)できるのはすごく幸せなこと。(日本一に向け)頑張っていきたい」と立石正広は語る。「一野球人として、もっともっとレベルの高いところで野球が出来るのは幸せなことなので頑張っていきたい」と立石正広。プロというステージでの新たな挑戦へ意欲をのぞかせた。
7歳から歩み始めた野球人生は、16年目で新たなステージを迎える。学生野球でつかめなかった日本一の夢は、プロの世界で必ず成し遂げる。
選手情報
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 名前 | 立石正広(たていし まさひろ) |
| 学年・年齢 | 4年生・22歳(2003年11月1日生まれ) |
| ポジション | 三塁手、二塁手 |
| 投打 | 右投右打 |
| 身長・体重 | 180cm・87kg |
| 出身校 | 高川学園高校 → 創価大学 |
| 出身地 | 山口県防府市 |
| 身体能力 | 50メートル走6.07秒の俊足 |
| 主な実績 | 小1から華浦スポーツ少年団野球部で野球開始 中学は高川学園リトルシニアでプレー 高校3年夏の甲子園に背番号5として出場 高校通算10本塁打 東京新大学リーグで2年春に三冠王に輝く 大学ジャパンで世界一を経験 昨秋の明治神宮大会で1大会10安打の大会新記録を樹立 今季から主将 2025年ドラフト会議で阪神から1位指名 強打のスラッガーでありながら、俊足と強肩も兼ね備えたハイレベルな身体能力が持ち味 |
阪神ドラフト1位指名を受けた立石正広。学生野球での悔しさをバネに、プロの世界で日本一を目指す。
参考記事
- サンケイスポーツ 2025年11月5日 - 阪神D1位の創価大・立石正広、涙ぬぐい「こんな負け方って…頭が真っ白になりました」 明治神宮大会出場ならず、虎日本一で笑う
- スポーツ報知 2025年11月4日 - 【大学野球】 創価大が逆転サヨナラで"神宮切符"を逃す 阪神1位・立石正広内野手「頭が真っ白に…」