0-3から奇跡の大逆転劇
この日の大産大は苦しい展開だった。初回に先制を許し、4回にも2点の追加を許して0-3とリードされる。しかし、6回にチーム初安打から適時失策で2点を返すと、1点ビハインドの9回2死一、二塁から代打の井田一虎外野手(3年)に適時打が生まれ、土壇場で振り出しに戻した。
延長タイブレークの10回表を長友一夢投手(4年)が無失点で切り抜けると、裏の攻撃でけん制悪送球と小出望那が申告敬遠を受けて無死満塁の好機を作った。
サヨナラの瞬間、主将の思い
最後は目川投内野手(2年)が左越えサヨナラ打を放ち、激闘に終止符を打った。目川にとって人生初のサヨナラ打だった。「自分で決めようと思って打席に入りました。気持ち良いですね。最高です」と喜びを爆発させた。
直前には小出望那がつないだ。申告敬遠後に目川に声もかけ、「決めてくれると信じて打席に送りました。自分で決めたかったですけど、勝負事なので」と苦笑い。それでも、「目川が決めてくれてよかった」と歓喜の輪に加わった。
歴史を変えた春秋連覇
大産大の連覇は2003年秋、2004年春以来で、春秋の連覇は初めて。小出望那は「試合前も歴史を変えようと会話していたので変えられて良かった」と喜びに浸った。
市川哲也監督(48)も「まさか0-3から勝つとは。フォアボールも多かったので、最後チャンスあるかなと思ってベンチから見守っていました。産大にとっては初めての春秋連覇。いい報告ができるかなと思います」と笑顔を見せた。
プロ注目の強肩強打捕手
小出望那はプロ志望届を提出し、現時点で5球団から調査書が届いている。リーグ戦通算8本塁打、二塁送球到達時間1秒8台を誇る強肩強打の捕手として高く評価されている。
175cm85kgの体格から放たれる長打力と、遠投100メートル、50メートル6秒5の身体能力。二塁送球1秒84の強肩が最大の持ち味で、高校通算31本、大学通算6本塁打のパンチ力で主に4番を務めてきた。
大学では1年秋と3年春にベストナインを獲得し、3年秋からは主将も務めた。巨人スカウトも打力と送球の質を高く評価するなど、プロからの注目度は高い。
明治神宮大会への挑戦
明治神宮大会への出場2枠をかけて、31日から関西地区大学野球選手権に出場する。目川は「僕たちは挑戦者。一戦一戦全力でやっていきたい」と力を込めた。
23日のドラフト前最後の公式戦を勝利で飾った小出望那。「(目川が)決めてくれると信じていた」と振り返りながらも、運命の日を前に緊張を隠せない様子だった。
選手基本情報
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 名前 | 小出 望那(こいで もなく) |
| 学年 | 4年生 |
| ポジション | 捕手 |
| 投打 | 右投右打 |
| 身長・体重 | 175cm・85kg |
| 出身校 | 大阪産業大附属高校 |
| 身体能力 | 遠投100m、50m走6秒5、二塁送球1秒84 |
| 主な実績 | 大学通算6本塁打 1年秋・3年春ベストナイン 3年秋から主将 |
21年ぶりの連覇を達成し、春秋連覇という歴史を作った大産大。その中心にいた小出望那の運命の日が、いよいよ迫っている。
参考記事
- Yahoo!ニュース 2025年10月16日 - 大産大プレーオフ制覇詳報
- 日刊スポーツ 2025年10月16日 - 大産大21年ぶり連覇達成