全国高校野球選手権大会第9日、横浜(神奈川)が綾羽(滋賀)を5-1で下し、7年ぶり16強入りを決めた。4回から救援した織田翔希(2年)が自己最速タイの152キロで流れを呼び、5回には同点打と投打に躍動。同校2年生初の甲子園5勝目を挙げた。
1球で聖地の雰囲気を変えた152キロ
152キロ―。自己最速タイ。織田翔希が投じた初球の球速表示に、3万5000人がどよめいた。0-1の4回から救援。思い切り右腕を振った。判定はボールだったが、インパクトは強烈だった。
「球速は意識していない。流れを変える意味で、力がこもったと思います」。先発した背番号6の2年生・池田聖摩が初回に失点。打線も0が続く中で出番が来た。使命は流れを呼び込むこと。直球主体で押した。
投げるだけじゃない、打って走った
5回2死二塁。直球を捉え、中前に同点タイムリーを放った。「自分が同点にしてやろうと強い気持ちで打席に入りました」。次の瞬間、二盗のサイン。完全に盗んだ。「本当にびっくりして」。エースの躍動で打線に火がつき、後半に突き放した。
最後の1死は先輩の奥村頼人に託したが、5回2/3を3安打無失点、6K。横浜の2年生では最多となる甲子園5勝目を挙げた。初戦は敦賀気比を完封。今大会14回2/3を無失点に抑えている。
レジェンドの一言で変わった
6月上旬、OBの松坂大輔氏(44)が同校へ激励に来た。「視野を広く持つといいよ」と助言された。「視野が狭くなり、表情に出てしまうことがあって」。だからこの日、笑顔を貫いた。
「投手が悪い表情をしていると伝染する。100%楽しんで良い雰囲気になればと。緊張もなく自信を持って投げられたのは、成長だと思います」。周囲に声をかけ続け、全員で戦った。そして勝った。
スカウトの声
この日の投球には、視察したプロのスカウトも賛辞を惜しまなかった。
巨人・榑松スカウトディレクター:「本来の織田君。力みもなく、低めの直球がホップしている」
日本ハム・大渕スカウト部長:「まっすぐ中心で、よく指にかかっている。ベース上でしっかりボールが生きている」
監督も称賛
就任後、初の甲子園夏2勝となった村田浩明監督(39)も織田翔希投入に「流れが一気に来た。球場の雰囲気が変わりました」と称賛した。「次も一戦必勝で勝利に貢献したい」と17歳。熱い夏は、誰よりも長い夏にする。
選手基本情報
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 名前 | 織田翔希(おだ しょうき) |
| 学年・年齢 | 2年生・17歳 |
| ポジション | 投手 |
| 投打 | 右投右打 |
| 身長・体重 | 185cm・72kg |
| 背番号 | - |
| 出身校・チーム | 横浜高校 |
| 最速球速 | 152km/h |
| 得意球・プレースタイル | 最速152キロのストレート、スライダー、カーブ、チェンジアップ |
| 主な実績 | 2025年夏の甲子園で5勝 敦賀気比戦で完封勝利 今大会14回2/3を無失点 高校1年秋と2年春の全国連覇に貢献 |
1球で聖地の雰囲気を変えた152キロの衝撃。織田翔希の投打にわたる躍動が、横浜を7年ぶりの16強へ導いた。プロスカウトからも「天性のしなやかさ」と高い評価を得る逸材の成長は、まだまだ続く。
参考記事
- スポーツ報知 2025年8月15日 - 横浜・織田翔希の快投 スカウトの評価「低めの直球がホップ」「ベース上でボールが生きている」