6回から救援した来秋ドラフト候補左腕の有馬伽久(3年)が4イニングを1安打投球。4者連続を含む10三振を奪う完璧な内容で試合を締めた。
圧巻の10奪三振
「この秋はチームに迷惑をかけてきた。もう後がない状況で、技術ではなく気持ちで抑えてやろうと思って投げた」
打者のバットが面白いように空を切った。常時140キロ台中盤をマークする速球に、切れ味鋭いスライダーとチェンジアップのコンビネーションで的を絞らせない。8回までの3イニングは1人の走者も許さず9アウトのうち7個が三振だった。
9回の先頭打者を振り逃げで初の走者を出すと、続く打者に左前打で無死一、二塁となり、スイッチが入った。「1点もやらないつもりでいましたし、全員三振で抑えてやろうっていう気持ちに逆になれた」
バントの打球を素早く処理して三塁封殺すると、残る2アウトも空振り三振で奪い、圧巻の10Kを達成した。
ピンチを乗り越えた最終回
「3人でトントントンっていくよりも、自分自身が自信になる最終回になった」と有馬伽久は語る。3者凡退で終わるのではなく、走者を背負った場面も経験できたことを次戦へのプラス材料と捉えた。
9回にはこの日初めて走者を許し、振り逃げと左前打で2死一、二塁のピンチを招くも、最後の打者を3球でピシャリと空振り三振に。「初球の入り、追い込み方含め、丁寧に」。下級生から中心投手を担う有馬伽久が、自慢の強心臓とキレのある変化球で中継ぎ起用に応えた。
「追い込まれる場面までに打つ印象」の相手打線を冷静に処理。来秋ドラフト候補はスライダーを中心に低めに変化球を集めた。
山本由伸から勇気をもらう
前日2日は、ドジャースをワールドシリーズ連覇に導いた山本由伸の投球をテレビ観戦。先発で6回1失点の翌日に、救援で2回2/3を投げて優勝したことに感銘を受けた。
「まず相手のレベルが違うんで。そこであれだけの投球ができるのは本当にすごいなって思います」
自身も将来はメジャーで登板したいという夢を持っている。「勇気をもらったというか、自分もああいうふうになりたい。まずは神宮に出られるように頑張りたい」と有馬伽久は語る。
目の前にある目標実現のため、連投も辞さない覚悟を示した。
秋の苦しみから再起
今春防御率1点台を記録するも、今秋8試合39回2/3を投げ防御率3点台に落ち込んだ。この日「技術どうこうじゃなく、気持ちで抑えられる」と己を信じた。
先発の高橋大和投手(2年=社)は3、5回に2死満塁とピンチを重ねながらも要所を締めて、5回3安打無失点。その後の有馬伽久の好救援が、チームを勝利に導いた。
選手情報
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 名前 | 有馬伽久(ありま がく) |
| 学年 | 3年生 |
| ポジション | 投手 |
| 投打 | 左投左打 |
| 身長・体重 | 174cm・74kg |
| 出身校 | 愛工大名電高校 → 立命館大学 |
| 出身地 | 奈良県 |
| 最速球速 | 149km/h(報道では150km/h計測も) |
| 得意球 | ストレート、スライダー、カット、カーブ、チェンジアップ |
| 主な実績 | 大学日本代表候補 2年生の春から立命館大学の先発としてチームを牽引 3年生で侍大学代表入り 高校時代は愛工大名電で5番打者としても活躍 今春防御率1点台を記録 来秋ドラフト候補 4回1安打10奪三振無失点の好救援 |
秋の苦しみを経験しながらも、気持ちで抑えきった有馬伽久。山本由伸の快投から勇気をもらい、神宮大会出場を目指して歩み続ける。
参考記事
- スポーツニッポン 2025年11月4日 - 【大学野球】立命大・有馬伽久が4回10K好救援!ドジャース・山本由伸の快投に「勇気をもらった」
- 日刊スポーツ 2025年11月3日 - 来秋ドラフト候補の立命大・有馬伽久「迷惑をかけてきて…」最後は3球三振で4回10K0封