小倉監督が語る選考基準
前日大三監督でU18日本代表監督を務める小倉全由氏は23日、兵庫・西宮市内で取材に応じ、メンバー選考について「走攻守バランスの取れた選手を選びたいということで、春のセンバツ、この夏の大会、そして各都道府県大会を見て選ばせてもらった」と説明した。
特に今回の選考では「複数のポジションがやれる選手も考えた」と柔軟性を重視。外野手は阿部葉太(横浜)と川口蒼旺(神戸国際大付)の2人のみだが、「そこに坂本君(坂本慎太郎・関東第一)、奥村君(奥村頼人・横浜)も付けてもいい」と本職投手ながら外野経験のある2選手を挙げた。
さらに「藤森海斗(明徳義塾)も捕手として挙げているが、彼も外野も内野もやれる選手」と、ユーティリティ性を評価する姿勢を示した。
2年生唯一の選出、末吉良丞への高評価
最も注目されるのが、2年生で唯一選出された末吉良丞への評価だ。小倉監督は「できれば2年生をもう1人ぐらい選んで、何かこう楽になるようなね、そんなふうに選びたかったが、やっぱり人数が20人ということで」と登録人数の制約を明かしつつも、末吉良丞の実力を高く評価した。
「(甲子園の)1回戦、2回戦のあのピッチング見て、落ち着いているし、コントロールがいいなと」と甲子園での投球を絶賛。比嘉公也監督に「なんとかお願いをした」上での選出だったと明かし、最速150キロ左腕への期待の大きさを示した。
横浜勢が4選手で最多選出
今春選抜を制覇した横浜からは最多の4選手が選出された。主将を務めた阿部葉太外野手(3年)をはじめ、奥村凌大内野手(3年)、為永皓内野手(3年)、奥村頼人投手(3年)が代表入りを果たした。
特に阿部葉太は179cm85kgの体格から放つ走攻守三拍子揃った実力が評価され、チームの中心選手としての役割が期待される。
ドラフト候補の逸材が集結
今秋ドラフト1位候補の石垣元気投手(健大高崎・3年)も順当に選出。最速156キロの右腕として今大会でのアピールが注目される。その他、西村一毅投手(京都国際・3年)、坂本慎太郎投手(関東第一・3年)など甲子園を沸かせた投手陣が名を連ねた。
既にスカウトの派遣を決定している球団もあり、今秋ドラフト候補の逸材たちがアピールを重ねる場ともなる見込みだ。
連覇を狙う日本の戦略
2023年に馬淵史郎監督のもとでU18ワールドカップ初優勝を果たした高校日本代表は、2015年以来10年ぶりの日本開催で大会連覇を狙う。
オープニングラウンドで日本はAグループでキューバ、イタリア、韓国、プエルトリコ、南アフリカと戦い、スーパーラウンドを経て9月14日の決勝進出を目指す。小倉監督の「走攻守バランス」を重視した選考により、柔軟な戦術で世界の強豪に挑む。
選出メンバー一覧
投手(9名)
- 中野大虎(大阪桐蔭・3年)
- 森下翔太(創成館・3年)
- 末吉良丞(沖縄尚学・2年)
- 下重賢慎(健大高崎・3年)
- 早瀬朔(神村学園・3年)
- 石垣元気(健大高崎・3年)
- 奥村頼人(横浜・3年)
- 西村一毅(京都国際・3年)
- 坂本慎太郎(関東第一・3年)
捕手(3名)
内野手(6名)
外野手(2名)
- 阿部葉太(横浜・3年)
- 川口蒼旺(神戸国際大付・3年)
注目選手の詳細プロフィール
石垣元気(健大高崎・3年)
178cm75kgの右腕投手で、最速156キロのストレートが武器。スライダー、カット、カーブ、チェンジアップ、スプリットと多彩な変化球を操り、高校生離れした投球スタイルと球質が特徴。プロの世界を想定した完成度の高さと多面性を備える今秋ドラフト1位候補の逸材だ。
西村一毅(京都国際・3年)
177cm66kgの細身の体格から最速143キロの直球と得意のチェンジアップ、スライダー、カーブを操る左腕投手。緩急をつけた投球が持ち味で、2年夏の甲子園では4試合24回を投げ1失点、防御率0.00でチームを初優勝に導いた実績を持つ。
藤森海斗(明徳義塾・3年)
180cm66kgの右投げ左打ちで、捕手・外野手・一塁手をこなす万能型選手。50m6秒0、遠投105mの身体能力を持ち、一塁到達4秒台の俊足と好打が魅力。打撃センスに優れ、中軸打者として活躍する北海道出身のプロ注目選手だ。
大栄利哉(学法石川・3年)
178cm85kgの強肩強打の捕手兼投手。高校通算13本塁打の左打者で、広角に打ち分ける勝負強い打撃が魅力。遠投110m、最速143キロの速球と二塁送球1.81秒の強肩を誇り、1年秋から4番レギュラー、2年秋からは主将も務める。
奥村頼人(横浜・3年)
179cm78kgの左投げ左打ち投手兼外野手。滋賀県彦根市出身で、投手として最速146kmの速球と多彩な変化球を操り、打者としては高校通算3本塁打を記録。横浜高校では投打に渡る活躍を見せる二刀流選手として注目される。
まとめ
2年生で唯一選出された末吉良丞の代表入りは、甲子園初優勝投手としての実力が高く評価された証拠だ。小倉監督が掲げる「走攻守バランス」のとれたチーム作りの中で、若き左腕がどのような活躍を見せるか注目が集まる。
参考記事
- スポニチアネックス 2025年8月23日 - U18高校日本代表メンバー発表詳報
- スポーツ報知 2025年8月23日 - 小倉監督メンバー選考説明