最終回に見せた気迫の146キロ
連投の疲労が蓄積する中、木下鷹大は最終回に意地を見せた。先頭打者にこの日最速の146キロを2球続けて投げ込む。108球目、144キロの直球で最後の打者を見逃し三振に仕留めた瞬間、エースとしての責任を全うした。
2回無死満塁の場面でリリーフ登板。ヒットと犠牲フライで2点を失ったものの、そこから9回まで粘り強く投げ抜いた。甲子園4試合で31回1/3イニング、482球という重責を一人で背負い続けた。
「楽しさで疲労を忘れた」
県大会からの疲労が抜けないまま甲子園に臨んだ木下鷹大。それでも「楽しさで疲労を忘れた。アドレナリンが出て、良い投球ができた」と振り返る。
「自分が投げて勝つ野球の楽しさを感じた」
全国制覇を目指した3年夏の甲子園を、そう締めくくった。大会のベストピッチについて聞かれると、「花巻東戦の5回裏の三者連続空振り三振の場面」と即答した。
阪下との役割交代を経て
春のセンバツでは背番号「11」だった木下鷹大。エースナンバーを背負っていた同学年の右腕・阪下漣投手が故障したため、夏の大会ではエース「1」を背負うことになった。
172cm、78kgと決して大柄ではない体格ながら、最速147キロの直球と多彩な変化球でチームを県優勝、甲子園ベスト8に導いた。岡田龍生監督は「最初から球質は良かった。ピンチになっても動じず、思い切ってバッターに向かう、粘り強いピッチングができた」と評価した。
同学年エース阪下の今後
一方、春まで東洋大姫路のエースを務めていた阪下漣投手は、故障から復帰後も木下鷹大にエースの座を託し、チームをサポートした。183cm、86kgの恵まれた体格を持つ右腕は、最速147キロの直球と多彩な変化球を操る本格派。
阪下漣は大学進学を経てプロ野球選手を目指すことを決めている。2年秋には近畿制覇と神宮大会4強入りに貢献した実績を持ち、大学でさらなる成長を期待されている。
地元丹波への感謝
兵庫県丹波市立市島中学校出身の木下鷹大は、地元からの応援に「ありがとうございます」と感謝の言葉を口にした。敗戦後、好リードで支えてくれた桒原大礼捕手(3年)と抱き合う姿に、チームメイトとの絆の深さが表れていた。
今後について木下鷹大は「大学に進学し、プロ野球選手を目指す」と、さらなる高みへの挑戦を明かした。
まとめ
小柄ながらチームを支えた木下鷹大と、故障を乗り越えた阪下漣。東洋大姫路の同学年エースコンビは、それぞれの道でプロ野球選手という夢を追い続ける。
選手基本情報
木下鷹大(投手)
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 名前 | 木下鷹大(きのした ようた) |
| 学年・年齢 | 3年生・18歳 |
| ポジション | 投手 |
| 投打 | 右投左打 |
| 身長・体重 | 172cm/78kg |
| 出身地 | 兵庫県丹波市 |
| 出身校・チーム | 市島中学校→東洋大姫路高校 |
| 最速球速 | 147km/h |
| 得意球・プレースタイル | 直球の伸び、スライダー、カーブ、チェンジアップ |
| 主な実績 | 甲子園ベスト8 甲子園4試合31回1/3イニング482球 花巻東戦:5回裏三者連続空振り三振 |
阪下漣(投手)
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 名前 | 阪下漣(さかした れん) |
| 学年・年齢 | 3年生・18歳 |
| ポジション | 投手 |
| 投打 | 右投右打 |
| 身長・体重 | 183cm/86kg |
| 出身校・チーム | 東洋大姫路高校 |
| 最速球速 | 147km/h |
| 得意球・プレースタイル | 伸びのあるストレート、多彩な変化球、制球力 |
| 主な実績 | 2年秋:近畿制覇、神宮大会4強 春のセンバツ:エースナンバー 大学進学予定 |
参考記事
- 丹波新聞 2025年8月19日 - 【高校野球】粘投も4強ならず 東洋大姫路の木下投手 惜敗に涙止まらず「勝ちたかった」